「いとおしい空気が…」阿川作品初の映画化

[ 2010年5月22日 06:00 ]

映画「スープ・オペラ」の場面写真。(左から)西島隆弘、坂井真紀、藤竜也

 エッセイストの阿川佐和子さん(56)の小説が初めて映画化される。05年に発表したコメディー作品「スープ・オペラ」で、坂井真紀(40)主演、瀧本智行監督で今秋公開。坂井にとっては昨年10月に写真家の鈴木心氏(29)と結婚してから初めて公開される主演作品で「毎日ドキドキでした」と明かしている。

 エッセイストのほか、キャスターやインタビュアーなど多才な阿川さん。96年のアトランタ五輪ではスポニチの名誉支局長を務め、現地で活躍。第15回坪田譲治文学賞を受賞した小説「ウメ子」は05年にTBS系でドラマ化された。
 阿川作品初の映画化となる「スープ・オペラ」は、35歳の独身女性が突然転がり込んできた見知らぬ男性2人と同居して心を通わせていく物語。坂井が主演し、藤竜也(68)と今年の毎日映画コンクールスポニチグランプリ新人賞を受賞した「AAA」の西島隆弘(23)が共演する。
 撮影は昨年7~8月。阿川さんは現場にも足を運び、坂井や大ファンという藤らと談笑。「私が一番大事にしたいと思っていた空気、この風変わりな登場人物たちを取り巻くいとおしい空気が、映画になって、こんな魅力あふれる家の中で、光や音や色とともによみがえりました」と喜んでいる。
 独身女を演じた坂井は私生活では昨年10月に幸せをゲット。昨年7~8月の撮影には、将来の夫になる鈴木氏もカメラマンとして参加。交際中に現場でも顔を合わせるため、当人たちはほどよい緊張感に包まれていた様子。坂井は撮影を振り返り「光を感じ、風を感じ、おいしいスープをいただき、人のぬくもりに触れ、何が起こるのだろうと毎日ドキドキしてました。まったく人生ってやつは…と思いながら」と話している。

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2010年5月22日のニュース