あれから20年 「寅さん公園」ウィーンに

[ 2009年9月5日 08:32 ]

日本庭園(手前)も整備される寅さん公園の予定地

 映画「男はつらいよ」のロケが行われたウィーンで今月末、ドナウ川のほとりに「寅さん公園」がお目見えする。作品公開20周年を記念し、寅さんの故郷、東京都葛飾区と姉妹都市提携を結ぶウィーンのフロリズドルフ区が整備を進めている。

 同区は約3千平方メートルの緑地を寅さん公園と名付け、28日の命名式には寅さんのレリーフ付き案内板を設置。公園内には日本庭園も整備する。
 区内では、映画ポスターや葛飾区の風景の写真展示も予定している。
 ロケは、1980年代半ばに親日家で知られたウィーン市長(故人)が飛行機内で「男はつらいよ」を偶然目にして熱心なファンとなり誘致。シリーズ初の本格的海外ロケが実現し、「男はつらいよ・寅次郎心の旅路」(89年公開)が完成した。
 87年に葛飾区とフロリズドルフ区が姉妹都市となったのも、この市長の仲介だ。ドナウ川のほとりの同区はウィーン北東部に位置し、葛飾区も東京都内で同じく北東部に位置。荒川や江戸川が流れるなど地理的に似ていることが縁だった。
 フロリズドルフ区のレーナー区長は「映画はウィーンについて多くのことを紹介してくれた。公開から20年がたち、日本との友好の印を示したかった」と話している。(共同)

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2009年9月5日のニュース