中島多圭子監督「次はパレスチナ問題撮る」

[ 2008年5月24日 06:00 ]

 1973年にカンボジアで26歳の若い命を散らした戦場カメラマン一ノ瀬泰造氏の生きざまに迫ったドキュメンタリー映画「TAIZO」を引っ提げて第1回バーレーン国際人権映画祭に参加した中島多圭子(たかこ)監督(36)が最優秀監督賞を受賞、このほど喜びを語った。

 映画祭は今月1日から4日まで首都マナーマで開催された。国連が世界人権宣言を採択して60年、またイスラエル建国から60年を迎えたことなどを機に政府主導で生まれた文化イベントで、2月に招待状が届いた。作品は03年に封切られ、息長く全国各地で上映中。昨年フランスの映画マーケットで評判を呼び、出品の依頼があったという。
 中島監督は「泰造さんは戦場カメラマンではあるけれど、その前に1人の人間だという視点で描いた。そんな思いがストレートに伝わったのでしょうか。私の初作品が、初めての映画祭で賞をちょうだいし、本当にうれしい」と笑顔を見せた。
 テレビ朝日系「やじうまワイド」のキャスターなどを経て映像作家に転身。20歳の時のイスラエル旅行を機にパレスチナ問題にも関心を持ち、2度難民キャンプを訪れている。3歳と2歳の女児のママで、子育てに忙しい日々を送るが「次はパレスチナをテーマに撮りたい」と夢を語る。

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2008年5月24日のニュース