【落合×広岡達朗対談】匿名で阪神・大山に助言していた3冠王を獲る打撃術

[ 2023年10月24日 17:05 ]

落合博満のオレ流チャンネルの「博満の部屋」で対談する広岡達朗氏(左)と落合博満氏(右) 
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 現役時代に3冠王を3度獲得し、監督としては中日を4度のリーグ優勝に導いた落合博満氏(69)が24日、自身のYouTube「落合博満のオレ流チャンネル」を更新。大好評対談企画「博満の部屋」の第4回目として、現役時代は巨人の遊撃手として活躍、監督としてヤクルト、西武をそれぞれリーグ優勝・日本一に導いた広岡達朗氏(91)をゲストに招いて対談を行った。

 話題は打撃の極意に及んだ。広岡氏は、落合氏の著書も読んでいると明かし「俺が好きなのは、タイミングは“来た球を真っすぐ返す”と。ライトに打とうとか、レフトに打とうとか思っていなくて、打ったらあっち(右や左)に行ったというのが本当だ、と書いてあった。これは本当。そうじゃないと3冠王は獲れないよ」と話し、落合氏も笑いながら聞いていた。

 すると広岡氏は「阪神の4番。大山か。あれは2ストライクまではこうやるんだよ」と、引っ張る打撃フォームを再現。阪神を18年ぶりの優勝に導いた不動の4番・大山悠輔内野手の特徴を口にした。

 「そしたら、すぐに電話してね。マネジャーが早稲田だから」と広岡氏は阪神のマネジャー経由で助言。「“俺の名前は出すな”」と匿名で電話しつつ「見ていると、あなたは追い込まれるまでは引っ張るから(体が)開く。落合さんを見てみろ。あれはセンターに打つつもりでタイミングを取っているんだよ。こんなことないもん」と、大振りするスイングはないのだと解説。「いつでも打てる感じで、センターに打とうと思ったら、たまたまこっち(ライト)に入るんだよ。そういう感じで打て!」と、伝えると明かした。

 阪神のマネジャーは「分かりました」と即答するといい、「そしたら、阪神はね。電話してみ。だいたい、すぐに答えが出るよ。本当」と効果てきめんだと振り返り、落合氏が「電話をかける主がいいんですよ」と笑った。


 「だけどね。佐藤(輝)だけは難しい」と広岡氏。これには落合氏も「あれはこうなるからね」とアッパースイング気味のスイングを真似した。広岡氏は「佐藤だけはね。当たったら(スタンドに)入るんだけど、なかなか難しい」と話す。

 その原因について、落合氏は「どこまでストライクなのかっていうストライクゾーンがないんですよ。だから、来た球をただ振っているだけでね。それが合えば長打になる」と解説。的確な言葉に、広岡氏は「それ言ってやれよ。あんたは在野にいたらダメ。もう率先していかないと」と、遠慮せずに気が付いたことは助言するように落合氏に勧めていた。

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