森繁和氏 ソフトバンク・有原の円熟味ある投球がチームを生き返らせた

[ 2023年10月16日 06:00 ]

パCSファーストS第2戦   ソフトバンク3ー1ロッテ ( 2023年10月15日    ZOZOマリン )

<ロ・ソ>力投する有原(撮影・長久保 豊)
Photo By スポニチ

 【森繁和 視点】立ち上がりこそ不安定だったソフトバンクの有原は2回以降、うまくチェンジアップやカットボールを駆使し、投げミスをしないよう制球に神経を使っていた。

 2度先頭打者を出したが慌てない。ポランコを四球で出した4回、安田の初球は内角低めチェンジアップで見逃し。2球目内角に直球を見せ、3球目は初球と同じコースへのチェンジアップで一ゴロ併殺打に仕留めた。

 藤岡を右前打で出した6回は角中にボールが先行し、カウント3―1。次打者のポランコには今季10打数5安打、3本塁打されている。どう切り抜けるか注目した。5球目はチェンジアップで空振りを取りフルカウント。ロッテは併殺打を嫌ったのか、6球目に藤岡がスタートを切った。有原は冷静で、内角ギリギリのカットボールで空振り三振。甲斐が藤岡を二塁で刺し、理想的な三振併殺に取った。

 2死無走者で迎えたポランコは左飛。2回以降は二塁を踏ませず、6回を投げ切って勝利の方程式へ。円熟味のある投球がチームを生き返らせた。(スポニチ本紙評論家)

続きを表示

「始球式」特集記事

「落合博満」特集記事

2023年10月16日のニュース