CSファーストS突破へ広島・新井監督の秘策は

[ 2023年10月10日 05:45 ]

広島・九里
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 総力戦で短期決戦を勝ち抜く!広島・九里亜蓮投手(32)と大瀬良大地投手(32)が、14日から始まるDeNAとのクライマックスシリーズ(CS)ファーストステージ(S)で中継ぎ待機することが9日、分かった。新井貴浩監督(46)が起用の方針を示唆。過去にレギュラーシーズンで救援経験を持つ右腕2人が、ファーストS突破へ有事に備える。

 今季、ともに先発ローテーションの一角を担った九里と大瀬良の両右腕が、CSファーストSでは中継ぎ待機し、有事に備える。新井監督が、起用プランの一端を明かした。

 「こっちはプランニングしているけど、3戦目もあるかも分からないし流動的になる。そういうこと(中継ぎ)も考えられる」

 14日、第1戦は先発に床田を起用し、九里を中継ぎ待機させることが濃厚だ。今季、先発で26試合に登板して8勝を挙げた右腕。公式戦でも過去64試合で救援登板経験があるだけに、頼もしいカードとなる。7日のJFE西日本との練習試合でも7回から3番手で登板し、3回2安打無失点と予行演習を済ませた。九里は短期決戦の戦術に理解を示し、勝利への貢献を誓った。

 「行けと言われたところで腕を振るだけ。チームが勝つのがいいので。短期決戦は(相手に)勢いがつくと、そこで終わるイメージがある。流れを呼び込む投球をしたい」

 九里は第1戦に救援で登板機会がなく、かつ第3戦まで勝負がもつれた場合には急きょ先発に回る可能性もあるが、あらゆる起用法に柔軟に対応すべく準備を整える。

 そして大瀬良もブルペン待機を視野に入れる。右腕も最終調整となった8日の伯和ビクトリーズとの練習試合で4回から2番手で登板し、3回無安打無失点。公式戦では19年を最後に救援での登板機会はないが、「いろいろなことがあるから、“準備しといてくれ”とは伝えている」と指揮官。こちらは15日の第2戦で中継ぎ待機するとみられる。ファイナルS進出の場合は先発起用される見込みながら、まずはファーストS突破が先決。そのために先発、救援陣の垣根を越えて、初戦から総力戦で臨む。

 参謀役の藤井ヘッドコーチも「一戦、一戦ブルペンのメンバーも代えていくと思う。いろんなことを想定しながら、積極的な起用になる」と先手必勝の継投となることを示唆。新井カープは経験豊富な九里、大瀬良をブルペン待機させ、攻守両面で攻めの姿勢を貫く。 (長谷川 凡記)

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