プロ野球史に残る名外野手が「補殺」の極意を徹底解説 簑田浩二氏「考えれば簡単なことなんですよ」

[ 2023年9月14日 20:09 ]

現役時代の簑田浩二氏(1984年撮影)
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 プロ野球の阪急、巨人で活躍し、1983年(昭58)に史上4人目のトリプルスリー(3割、30本塁打、30盗塁)を記録した簑田浩二氏(71)がYouTube「プロ野球OBクラブチャンネル」にゲスト出演。外野手の「見せ場」ともいえる補殺の極意について明かした。

 簑田氏といえば、昭和50年代に到来した阪急の黄金時代を支えた名手。1978年(昭53)から8年連続でダイヤモンドクラブ賞(現ゴールデンクラブ)を獲得し、1981年から3年連続で2ケタ捕殺(11、15、17)をマークした。

 聞き手から補殺の数字について聞かれ、簑田氏は「考えれば、簡単なんですよ」と前置きして、その“極意”を語り始めた。

 「(当時の球場は)両翼が91~93メートルあったじゃないですか。定位置に位置(守る)すると、70メートル近くのところにいるわけですよ。そうすると、ゴロかワンバウンドでヒットになるじゃないですか。そうすると、前進しますよね。捕球するところは60メートルなんですよ。ということは早くポンポンと放れば、要は50メートル、カットマンの高さまで投げる力があれば、補殺は十分可能なんです」

 簑田氏の後、イチロー(元マリナーズなど)や、新庄剛志現日本ハム監督など、「レーザービーム」と呼ばれる強肩自慢の外野手が何人も出現した。

 「イチローとか、1人で(ホームに)投げるじゃないですか。そうすると、バッターランナーがセカンドに行くじゃないですか。それは例えば9回裏とか、ここで1点やると終わりという時はいいんですけど、前半とか途中で、それをやっちゃうと、1点が2点になるわけですよね」

 目を見張るような強肩でなくても、球史に残る外野手になれる。簑田氏の言葉は、含蓄にあふれていた。

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