巨人・戸郷 圧巻の10回11K零封も11勝目ならず “平成の大エース”斎藤雅樹以来34年ぶり快挙逃す

[ 2023年9月8日 21:07 ]

セ・リーグ   巨人0―0中日 ( 2023年9月8日    東京D )

<巨・中>延長10回を終えた戸郷 (撮影・西川祐介)
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 巨人の戸郷翔征投手(23)が中日戦(東京D)でプロ初となる延長10回を140球で投げ、散発3安打11奪三振の熱投。プロ最多&今季両リーグ最多の149球を投げて完投勝利を飾った8月3日のヤクルト戦(東京D)以来36日ぶりとなる今季11勝目(5敗)を狙ったが、打線の援護に恵まれず0―0のまま降板して白星を逃した。

 試合前までの通算対戦防御率が1.74と相性のいい中日戦だが、今季は21試合目の登板にして初対決。巨人戦初登板となった相手のドラフト1位ルーキー右腕・仲地との投げ合いで0―0の息詰まる投手戦となった。

 仲地が7回3安打無失点で先に降板するも、戸郷は続投。延長10回まで140球を投げて3安打無失点に抑えて打線の援護を待った。

 そして、0―0のまま迎えた延長10回だった。先頭で戸郷の代打に出た38歳のベテラン・長野が左前打を放って出塁し、代走に増田大。戸郷を勝利投手にするにはこの回サヨナラ勝ちするしかなかったが、梶谷が送りバント失敗の末に三振。ドラフト4位ルーキーの門脇が初球で犠打を決めて2死二塁とし、丸は四球で2死一、二塁となったが、主砲・岡本和が初球を三ゴロに倒れて延長11回突入となり、戸郷の勝利はなくなった。

 戸郷は8月25日の阪神戦(東京D)で5回途中10安打6失点と打ち込まれて降板し、前回登板した9月1日のDeNA戦(横浜)では4回7安打5失点KO。2試合連続で今季最短降板を更新していたが、見違えるような10回零封劇。エースの存在感を見せつけたが、白星に手は届かなかった。

 なお、巨人投手が延長まで投げて完封勝利を飾れば、1989年9月29日の広島戦(東京D)で11回完封勝利した“平成の大エース”斎藤雅樹以来34年ぶりとなるところだった。ちなみにその時の決勝打は原辰徳が放っている。

 戸郷の投球内容は10回で打者35人に対して140球を投げ、3安打無失点。11三振を奪い、与えた四球は2つ、直球の最速は150キロだった。

 ▼戸郷 良い投球が出来て良かったです。次も良い投球が出来るようにしっかりと調整します。

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