牛島和彦氏 DeNA・牧の修正力 3打席目で読みピタリの“大竹撃ち”

[ 2023年8月30日 22:44 ]

セ・リーグ   DeNA4―2阪神 ( 2023年8月30日    甲子園 )

<神・D>6回 2死一、三塁 中越えに勝ち越しの3点本塁打を放つ牧 (撮影・成瀬 徹)
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 【牛島和彦 視点】牧のバッティングは読みがいい。第1打席は2球直球の後の変化球に少し泳がされながら三直。2打席目は98キロのチェンジアップで中飛に倒れていた。そして迎えた3度目の大竹との対決。牧は直球を待つタイミングに変え、変化球に泳がされないよう右中間方向を意識して打席に入っていたと思う。初球は内角低めの直球でボール。捕手の坂本は2球目も内角のボール球を要求していたようだがそれが真ん中低めにきた。直球のタイミングで待っていた牧にはドンピシャ。右中間方向を意識していた分、強引に引っ張らず打球が伸びた。勝負どころで完全な読みがち。大竹を一撃で沈めた。次の打席も同じ様な待ち方でブルワーの直球を右中間に二塁打している。

 牧はどんな投手にも合わせる順応性がある。引っ張りばかりではなく、右方向にもうまく打つ。相手投手からすれば“穴がない打者”同じ試合の中でこの日のように修正する能力も高い。打点部門でトップに立ったがそれも納得だ。

 宮崎が離脱。主軸が一人いないことでマークは厳しくなっている。その中で結果を出しているのはさすが。クライマックスに向けて首位・阪神相手に勝ち越したのは大きい。頼りになる4番である。(本紙評論家)

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