【赤星憲広氏 走塁塾】利き足でベースを強く蹴れば、より加速できる

[ 2023年8月22日 05:15 ]

右でも左でも利き足で強くベースを蹴る事が大切で、歩幅を合わせて減速する事は避けてください
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 阪神OBで本紙評論家の赤星憲広氏(47)が野球少年少女や指導者に走塁技術を指南する「走塁塾」(毎月第4火曜日掲載)。第5回は「ベースを踏む足」です。盗塁王5度、通算381盗塁のスペシャリストが語る極意とは…。同氏がオーナーを務めるレッドスターベースボールクラブ協力による動画も必見です。

 これは私の個人的な考えなのですが、ベースは利き足で踏む方がいいと思っています。以前は体が切りやすく早く回れる理由から左足で踏むようにという教えもありました。確かにそうだとは思います。でも利き足が右の私は、その右足で強くベースを蹴ることで、より加速できるメリットの方を優先していました。

 一番やってはいけないことは、歩幅を合わせようとすることでスピードを落としてしまうことです。だから私は両方の足でベースを強く蹴られるよう練習していました。ふつうにリードして、ふつうにベースランニングをすればベースを蹴る足は決まっているのですが、試合の中ではハーフウエーをとったり、イレギュラーなことも起こります。だから、どちらでも蹴られるようにしておくことで、絶対にスピードだけは落とさないようにしていました。スライディングの時も同じ理由です。私は基本的には右足を前に伸ばして滑るのですが、やっぱり歩幅を合わせることで減速することを避けるため、どちらの足でも滑れるように練習していました。

 結論とすれば、利き足が左の選手が左足でベースを踏むのがもっとも理にかなっているのでしょうが、利き足が右の人は右足で踏むのがベター。スピードを落とさないことを最優先するべき。どちらの足でもスピードロスなく蹴られるように練習しておくのが一番いいと思います。

 利き腕、利き目があるように、利き足があります。走り幅跳びをするとき、最後のジャンプをする時の足が利き足です。走り高跳びの背面跳びをするとき、私は右足で最後のジャンプをします。ハードル走の時も右足で蹴って左足でハードルをまたぎます。だから私の利き足は右です。みなさんはどちらでしょうか? きちんと、自分の利き足が右左どちらかを知っておくことも大事だと思います。

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