楽天・マー君 プロ17年目で初0奪三振勝で日米通算195勝、球団初の全て先発勝利で6連勝

[ 2023年7月12日 05:30 ]

パ・リーグ   楽天3―2日本ハム ( 2023年7月11日    エスコンF )

<日・楽>5回、郡司を遊併殺に打ち取り雄叫びをあげる田中将(撮影・高橋 茂夫)
Photo By スポニチ

 異例ともいえるシーズン中のフォーム改造は、悲壮な決意の表れでもあった。前半戦最終登板に臨んだ楽天・田中将の“見た目”が劇的に変わった。ノーワインドアップを封印し、走者がいない場面でもセットポジションから投球。グラブを構える位置をへその付近まで下げ、少し左足を引いて従来よりクローズド気味に立った。

 求めたのは「投げやすさ」。バランス重視で、コースに投げ分ける制球力を向上させる狙いがあった。試合中も左足の位置を微調整し、意図的に変化球を増やした6、7回は3者凡退。9安打を浴びたが、全て単打だったからこそ2失点で踏ん張れた。奪三振0での勝利は日米通算17年目で初。7回2失点という結果より、内容には納得せず「まだまだ、ここから。とても勝てるような投球じゃなかったけど、バックが助けてくれて勝たせてもらった」と感謝した。

 前回登板は4回9失点。懸命に自分の課題と向き合うベテラン右腕を、石井監督は「自分の気持ちを崖っ縁に立たせて、緊張感を持って投球をしてくれた」と評価した。

 チームは今季初の6連勝で、6戦連続で先発投手に白星がつくのは球団初だ。開幕戦で勝利したエスコンフィールド北海道での今季5勝目で、日米通算195勝目。監督推薦で出場する球宴を経て残り5勝に迫る200勝の金字塔を目指す。(重光 晋太郎)

続きを表示

この記事のフォト

「始球式」特集記事

「落合博満」特集記事

2023年7月12日のニュース