V打のソフトバンク中村晃 オリ山本由伸の異変感じていた「何かいつもよりスピード、走りの状態が悪い」

[ 2023年6月24日 05:00 ]

パ・リーグ   ソフトバンク7ー1オリックス ( 2023年6月23日    ペイペイD )

<ソ・オ>2回、適時打を放つ中村晃。投手・山本(撮影・岡田 丈靖)
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 由伸撃ちで奪首!!23日にリーグ戦が再開し、ソフトバンクはオリックスと対戦。昨年から5連敗中の先発・山本を相手に1―1の2回に中村晃外野手(33)が、勝ち越しの右前打を放つなど、山本から3安打。チームも難敵から6回まで4得点を奪うなど首位攻防第1ラウンドに快勝した。先発の有原航平投手(30)は8回1失点で移籍2勝目、本拠地初勝利を挙げ、4月21日以来の首位に返り咲いた。

 打席では、徹底した先手必勝。対策通りに実践し先発・山本を攻略。首位攻防第1ラウンドを制した。

 「追い込まれると不利。カウント球を打っていかないと。全体にポイントを前に、をやってくれた。ファウルになる可能性を低くして、一発で仕留める。個人が意識してやってくれていたかな」

 藤本監督は、試合後に山本対策の一端を明かした。昨年5月3日に5回1/3を10安打7得点で土を付けて以降5連敗中。今季3度目の対戦で、相手エースを6回で降板させて8安打4得点を奪った。

 1―1の2回に畳みかけた。先頭の今宮は初球直球を左前打。なおも1死一塁で甲斐は2球目フォークを空振り後、4球目直球を左翼フェンス直撃二塁打。続く中村晃は直球待ちも初球123キロカーブを右前に勝ち越しV打。続く牧原大も変化球2球を空振り後の直球を左前に3点目。さらに近藤も初球ファウル後の3球目直球を中犠飛。4点目を加えた。「追い込まれると絶対きつくなるんでね。対策は言えませんよ」と牧原大は回顧。ただ4安打で3得点を奪ったその2回、ファーストストライクに必ずスイングを入れ込むなど対策の一端が見えた。

 1番・中村晃は山本から3安打1打点の猛打賞。初回先頭で2球ストライクを見逃した後のフォークを左前打したが異変に気付いた。「何かちょっといつもよりスピード、走りの状態が悪い。1打席目で感じた」。3回以降は無得点に封じられたが、見事に立ち上がりのスキを突いた。

 これでチームは交流戦から3連勝。「全体的に積極的にバットの芯で変化球も捉えられていたし、これを続けていけば大丈夫と思う」。藤本監督はリーグ再開後の白星発進に手応え十分だった。

 4月21日以来の首位に立った。宿敵オリックスとの今季の対戦成績も5勝4敗1分け。こちらも、まずは勝ち越した。それでも殊勲の中村晃に慢心はない。気を引き締める。「まだまだ試合はあるし、先は長いので。明日が大事。勝ち切る」。連勝で首位ロードを加速させる。(井上 満夫)

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