オリックス・茶野 交流戦で再浮上へ―原点回帰の超積極打法で壁を乗り越えろ

[ 2023年6月1日 08:00 ]

オリックス・茶野
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 オリックスの育成出身ルーキー・茶野篤政外野手が正念場を迎えている。

 育成ドラフト新人で初の開幕戦(3月31日、西武戦・ベルーナドーム)出場をスタメンで飾り、4月9日に打率と安打数でリーグトップに立って注目を集めた23歳。初球からどんどん振っていく打撃スタイルで4月28日から5月13日にかけては14試合連続安打も記録したが、その後は苦しんでいる。

 5月20日の日本ハム戦では初めてスタメン落ちと欠場を経験。1番で固定されていた打順も、下位を打つことが増えた。体力も削られ、体重は開幕時から2キロ減。それでも5月31日現在でリーグ8位の打率・270、4位タイの48安打、22得点と何とか持ちこたえている。

 同一リーグのライバルと対戦を重ね、研究されたことも原因の一つだ。本人も「厳しいボールが増えた」と開幕当初との違いを感じている。

 チームは主砲の杉本がケガから復帰し、巨人とのトレードで外野も守れる広岡が加入。レギュラー死守へまさに勝負どころを迎えているが、交流戦が再浮上のきっかけになるのではないかと思う。

 6カード、18試合で対する投手はほとんどが初対戦。先入観を持たず、迷いなくファーストストライクを打ちにいく、持ち味の超積極的な打撃が戻るのではないかと期待している。

 本人も「ちょっと初球に手が出なくなってきているので、ちゃんと振っていけたら。見たことない球筋や球種なので、なかなか難しいですけど、そこができなくなると状態が悪くなっていくので」と原点回帰を誓う。

 交流戦の最初の2試合はとらえた打球が野手の正面を突く不運もあり、無安打に終わったが、積極的に仕掛けていく姿勢は見えた。自分のスタイルを貫き、壁を乗り越えてほしい。(記者コラム・中澤 智晴)

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