巨人・坂本 遊撃初の2000試合出場!花添えた7号ソロ「一試合一試合、必死にやってきただけ」

[ 2023年6月1日 05:30 ]

交流戦   巨人7-4ロッテ ( 2023年5月31日    ZOZOマリン )

<ロ・巨>5回、ソロを放った坂本(左)はナインと喜び合う(撮影・西川祐介)
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 巨人・坂本勇人内野手(34)が31日のロッテ戦で、史上初めて遊撃手としての2000試合出場を果たした。5回には18日のヤクルト戦以来となる7号ソロを放ち、節目に自ら花を添えた。偉業を祝福するかのように、岡本和真内野手(26)が10、11号と2本塁打し、中田翔内野手(34)もダメ押しの8号ソロ。21年10月15日以来となるトリオのそろい踏みで、チームは連敗を4で止めた。 

 野球の花形である遊撃を最も守ってきた男が、前人未到の域に達した。坂本がプロ野球史上初となる遊撃手としての2000試合出場。「今まで一試合一試合、必死にやってきただけ。やってきたことが継続してできたからこそだと思う」。この日も、慣れ親しんだ遊撃についた。

 「投げる距離、捕ってからの速さ、送球の正確性。いろいろな要素が守備に対して詰まっている。難しさもあるし、面白いところ」と魅力を語る。多くのものを求められ体力の消耗も激しい遊撃。宮本慎也や鳥谷敬でさえも、現役の途中で三塁や二塁へのコンバートを余儀なくされた。昨季は度重なる故障で、出場83試合にとどまったが、19歳から守り抜いてきた。「ショートで出るというのが当たり前だと思って準備もしている」という。

 負担が大きいポジションだが、疲れがたまりにくいポイントスパイク全盛の中でも、いまだに金具のスパイクを使用する。「本当はポイントにしたい。何個か試したことはあるけど、なかなか自分(の足の使い方)には合わないなと思って」。疲れがたまった分は、ケアして翌日に向かえばいい。勝敗に直結する遊撃手として、試合でのパフォーマンスが落ちることだけは避けたかった。

 地道な積み重ねが、節目に花を添えた。3―1の5回先頭では、左中間へ7号ソロ。連敗ストップにつながる一打に「チームが勝ったことが一番良かった」とうなずいた。

 球団史上4人目となる、2000安打、2000試合出場、同一ポジションで2000試合の「トリプル2000」も達成。「準備の部分で怠らないでやってきている自負もある」と誇りをのぞかせると、原監督からは改めて「まだ振り返るのは早い。本人はまだまだ振り返っていないと思いますよ」と信頼を寄せられた。

 幼少期の憧れは「(松井)稼頭央さん、一択」と笑う34歳。今は、自身の華やかなプレーが憧れの的となっている。今後も「一試合一試合継続してやるだけ」というスタンスを崩すことはない。「結果が良くても悪くても、試合に入るまでは変わらずに」。どんな大記録も、坂本にとっては通過点でしかない。(小野寺 大)

 ≪メジャートップは2709≫メジャーで遊撃手としての出場試合数歴代トップはオマー・ビスケル(インディアンスなど)の2709。通算2632試合連続出場のメジャー記録保持者カル・リプケン(オリオールズ)は通算3001試合に出場し、遊撃手としては同5位の2302試合に出場。

 ≪打てる遊撃手≫坂本(巨)が遊撃手として史上初めて2000試合に出場。通算では2031試合に出場し、通算2243安打。同一ポジションでの2000試合出場に加え、出場2000試合、2000安打は巨人では王貞治(一塁2799試合)、長嶋茂雄(三塁2172試合)、柴田勲(外野2066試合)に次ぎ4人目になる。また通算273本塁打で遊撃手では豊田泰光(アトムズ)の263本を抑え最多。通算2243安打は石井琢朗(広=2432安打)に次いで2位。打率.290も松井稼頭央(西=.291)に次ぎ2位と坂本が歴代屈指の打てる遊撃手であることが分かる。

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