DeNA・三嶋 4日で3勝 逆転呼んだ魂の10球 6連勝で首位快走「自分ができることをやった」

[ 2023年4月30日 05:30 ]

セ・リーグ   DeNA7-4中日 ( 2023年4月29日    バンテリンD )

<中・D>勝ち星を挙た三嶋(撮影・椎名 航)
Photo By スポニチ

 また勝った。4日間で3勝目だ。DeNAに両リーグ最多タイの7度目の逆転勝ちを呼び込んだのは、三嶋の魂の10球だった。

 「自分ができることをやった。それはよかったし、逆転してくれて救われた」

 先発の大貫が崩れ、2―3の5回1死二、三塁から登板。昨年までの同僚・細川に対して「内野ゴロか三振」を狙って遊ゴロに。この間に三塁走者の生還を許したが、続く4番・石川昂を右飛に仕留めた。中日へ傾く悪い流れを食い止めると、直後の6回に打線が一挙5点。勝ち星が転がり込んだ。

 26、27日のヤクルト戦でもともに登板後に味方が勝ち越して2勝を挙げたが、この日は試合の流れを変えて白星をつかんだ。「18年にいろんなポジションで7勝した経験からできることがある」。それだけじゃない。昨年8月に国指定の難病である胸椎黄色じん帯骨化症の手術を受け、復活した苦労人だからこその投球だった。

 どうしても勝ちたい理由もあった。5歳の長男が喉の病気で27日に入院。コロナ禍で夫人が付き添えない中で「一人で頑張ってる。パパももっと頑張らなきゃ」と投球に力を込めた。これでチームは昨年8月にマークした8連勝以来の6連勝。うち3勝が三嶋だ。

 帰りのバスに乗り込む三嶋の手には、三浦監督がサインとともに長男へ「頑張れ」の言葉を添えたウイニングボールがしっかり握られていた。(秋村 誠人)

 ≪4試合以内に3勝はチーム27年ぶり≫三嶋(D)が26、27日ヤクルト戦、この日と最近4試合で3勝。チームで4試合以内に3勝を挙げたのは96年7月26~28日広島戦で五十嵐英樹が3戦3勝して以来27年ぶり。

 ≪19年ぶり4月首位通過≫DeNAが6連勝で4月の首位を決めた。チーム6連勝以上は昨年8月16~24日に8連勝して以来。4月の首位通過は04年以来19年ぶりになる。これで今月は15勝6敗。チームの月間最多勝利は97年8月の20勝だが、4月に限ると96年と並ぶ球団タイ。今日の中日戦で新記録に挑む。

 ▼DeNA・楠本(同点の6回2死一、三塁から代打で右前決勝打。今季代打で8打点目)前の打者が死ぬ気で体を張ってチャンスをつくってくれたので、僕も死ぬ気で打ちました。

続きを表示

この記事のフォト

2023年4月30日のニュース