大谷翔平もかぶった「エンゼルスの兜」は水原一平通訳の1本のメールから 兜提供の社長が秘話明かす

[ 2023年4月11日 13:56 ]

本塁打を放ちチームメイトに兜をかぶせてもらう大谷
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 エンゼルスで本塁打を放ったチームメートを祝う新儀式で使われている兜(かぶと)を提供した横浜市の小売店「サムライストア」の社長・桐田敏彦氏が11日、都内でスポニチ本紙の取材に応じ、大谷翔平もかぶった兜の秘話を明かした。

 桐田氏によると、水原一平通訳からメールが届いたのは、日本時間8日に行われた本拠地開幕戦4日前の今月4日。「Helmet Inquiry(ヘルメットの問い合わせ)」という件名。そのメールは「マイネーム・イズ・イッペイ・ミズハラ」で始まり、「メジャーリーグのロサンゼルス・エンゼルスで大谷翔平の通訳やチームスタッフとして働いています」と自己紹介。全文英語で「チームの今シーズンのホームランセレブレーションがサムライ・カブトに決定しました。ホームゲームが4月7日に始まります。兜1つをアナハイムまで(本拠地)開幕に間に合うように送ってもらえませんか」との依頼がつづられていたという。

 サムライストアでは国外にも甲冑(かっちゅう)などを販売しており、海外の顧客向けに主要なホームページは英語表記のものも多い。桐田氏は「水原通訳は英語版サイトを見て連絡をくれたんだと思います」とメールが全文英語で記された理由を推察した。

 メールを読み終えると、急いでいくつかの甲冑の工房に連絡。すぐに発送できる兜が1つあったため、翌5日に出荷。中央に獅子があしらわれた兜は海を渡った。

 兜を製造したのは甲冑工房丸武産業(本社:鹿児島県薩摩川内市)で兜や胴や小手など一式では77万円(税込み)だが、兜のみは33万円(同)という。

 球団関係者によると、兜をかぶせる案はクオリティ・コントロール・コーチのティム・バス氏を中心に球団が発案。新しい“本塁打セレブレーション”は8日(日本時間)の本拠地開幕戦で初お目見えとなった。大谷も10日(同)に行われたブルージェイズ戦で初めて兜をかぶり、満面の笑みを浮かべた。

 21年シーズンに両リーグ3位の46本塁打を放ち、昨シーズンも34本をマークした大谷。今シーズンは本塁打の数もさることながら、“武将姿”を何度見せてくれるのかも楽しみだ。

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