オリックス・杉本、吉田正の恩師河原井氏も祝福 杉本に「ここまで化けるとは思わなかった」

[ 2022年10月30日 23:39 ]

SMBC日本シリーズ2022第7戦   オリックス5-4ヤクルト ( 2022年10月30日    神宮 )

青学大前監督の河原井正雄氏
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 オリックスの杉本裕太郎外野手(31)、吉田正尚外野手(29)の恩師、青学大前監督の河原井正雄前氏(68)が教え子の快挙を祝福した。

 テレビ画面で2人の晴れ姿を見届けると「おめでとう」と祝福。同時に体は立派でも、弱点ばかり目立った杉本の学生時代を思い出していた。

 「“プロに行かせて下さい”と何度も言うけど“プロは獲りに来るんだそ”と説得した。穴が多くて無理だとね。それが去年の本塁打王にシリーズではMVP。ここまで化けるとは思わなかった」。

 青学大卒業後はJR西日本に入社。15年ドラフトでは支配下登録選手として指名された88選手中、87番目だった。「全体の下から2番目だよ。入団して5年間はたまにホームラン打っても、クソボール球を振るからすぐ2軍落ち」。それでも中嶋聡2軍監督(当時)はたぐいまれな長打力を認めていた。

 「本人の努力もあっただろうけど、使ってくれた中嶋監督に救われたな」。“勝利と育成”の両立を実践しつつある指導法に感謝した。

 名実ともにリーグ最強打者に上り詰めた吉田尚には最大限の賛辞を送った。

 「正尚は村上(ヤクルト)と並んでプロ野球No.1の打者だと思う。アマチュアの選手が見習うべきは落合(博満)さんも言っていたけど、ボールを上から叩く正尚のスイング。今のプロはアッパースイングがはやっているけど、正尚は2度首位打者を獲ったからな。選球眼がいいから三振しないのも凄いよ」。

 大学卒業時、実はヤクルトがドラフト1位を検討した時期があったという。結局は守備力を不安視され、見送られたというが、今シリーズも好守を披露した。河原井氏には唯一の後悔があった。「大学時代、もう少し練習させれば良かったな。去年、腰がパンクしただろ」。当時、チームは東都大学リーグ2部に降格。一時は集中力を失ったかもしれないが、プロ入り後、不断の努力でカバーし、名実ともにスーパースターの座を固めつつある。

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2022年10月30日のニュース