“伏兵”中日・三ツ俣 執念決勝打でオリックス・山本に土つけた 大仕事に「今までやってきて良かった」

[ 2022年5月29日 05:30 ]

交流戦   中日4-1オリックス ( 2022年5月28日    京セラD )

<オ・中>8回、勝ち越し適時打を放つ三ツ俣(投手・山本)(撮影・成瀬 徹)  
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 中日がオリックスの絶対エース・山本から貴重な白星をもぎ取った。ヒーローは14年途中までオリックスでプレーしていた三ツ俣。前日に負傷離脱した石川昂に代わり「2番・遊撃」で出場すると、1―1の8回2死一、二塁の好機で最強右腕に食らいついた。

 立浪監督から「真っすぐかフォークかしっかり自分で決めて腹くくっていけ」とアドバイスを受けて向かった打席。バットを短く持ち、フルカウントから30キロ以上スピード差がある直球、カーブを3球ファウルでしのぎ、9球目のカーブを左前に転がした。執念の決勝打に一塁で何度も右の拳を突き上げた。

 プロ12年目で初めてのヒーローインタビューでは喜びをかみしめた。

 「今までこういう経験はなかった。ヒーローになるイメージもしていなかった。今までやってきて良かった」

 10年ドラフト2位でオリックスに入団も伸び悩み、14年途中でトレードで中日に移籍した。今季は2軍で打率・320と結果を残し、5日に不振の京田に代わって1軍に昇格。前日も途中出場で2安打するなど勝負強さをアピールしている。

 伏兵の活躍でチームは3連勝。5カードぶりの勝ち越しも決めた。立浪監督も「何とか粘りながらね。よく打った」とたたえた。
(中澤 智晴)

 ◇三ツ俣 大樹(みつまた・たいき)1992年(平4)5月11日生まれ、東京都出身の30歳。修徳では投手兼遊撃手で、3年夏の東東京大会は決勝で敗退し甲子園出場なし。10年ドラフト2位で内野手としてオリックス入り。14年7月に交換トレードで中日移籍。1メートル77、84キロ。右投げ右打ち。

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