清原氏の指導効果だ!!中日・石川昂 開幕スタメンへアピール1号 モヤモヤ「全部吹き飛んだ」

[ 2022年2月28日 05:30 ]

オープン戦   中日7ー9楽天 ( 2022年2月27日    北谷 )

<中・楽>2回、2死三塁、左越えに2点本塁打を放ち、笑顔でダイヤモンドを回る石川昂(右は小深田)(撮影・成瀬 徹)
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 中日の石川昂弥内野手(20)が27日の楽天戦でオープン戦1号を含む2安打4打点と活躍し開幕スタメン入りをアピールした。2回2死三塁から放った2ランは課題の直球を完璧にとらえたもの。22日にタイミングの取り方などを教わった清原和博氏(54)の指導にも応える一発となった。

 打った瞬間に石川昂は確信した。左手のバットを高々と突き上げて、一塁ベンチへとびきりの笑顔を向けた。こんなに喜ぶのはプロ入りしてから初めてだった。

 「この1カ月間、思うような打撃ができていなかった。いろいろ思っていたこともあった。最後の最後にあの1本で全部吹き飛んだ。本当にうれしかった。1カ月ちゃんとやってきて良かった。キャンプで初めて(真っすぐが)打てた」

 連日の特打で振り込んだ3年目のキャンプ。苦労が報われたのは1点を追う2回2死三塁の第1打席だ。1ストライクからの2球目、楽天・滝中の甘く入った140キロ直球を豪快に振り抜くと、打球は左翼席後方のネットまで届く2ランになった。勢いに乗り、3回2死一、二塁では中前適時打。9回無死二、三塁でも三ゴロで打点を挙げた。

 前日の阪神戦は3打数無安打2三振。課題の直球に手が出ず、タイミングも取れなかった。「情けないなというか何しているんだろう自分…みたいな」。ホテルに帰ってもイライラが収まらず落ち込んだが、父・尋貴さんからの激励LINEで気持ちを切り替えた。

 大打者の指導にも応えた。22日に北谷キャンプを訪れた清原氏からタイミングの取り方などを教わった。「始動が遅いんです。とにかく投手に合わせること。同じ動きをするイメージで投手が足を上げたら上げる、下ろして投げにきたらこっちも打ちにいくというのが理想。きょうも完璧ではないけど、今までよりはよかった」。教えを早速、実践して最高の結果につなげた。

 当面、三塁で起用する方針の立浪監督も「真っすぐを狙ってどんぴしゃで打てた。非常によかった」と評価した。開幕スタメンをたぐり寄せる一発となった。(中澤 智晴)

 ○…石川昂は野球少年の願いもかなえた。試合前に球団からキャンプ地の沖縄・北谷町の北谷ドラゴンズスポーツ少年団へ文具などの記念品が贈られ、石川昂がプレゼンターを務めた。その際に同少年団のエースで、始球式も務めた金城孝弥くん(6年)から「ホームランを打ってほしい」とおねだりされ「頑張ります」と約束。試合後に有言実行のホームランボールを手渡した。金城くんは「すごかった。うれしい。部屋に飾ります」と感激していた。

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2022年2月28日のニュース