阪神・佐藤輝 来季こそ30発、そして「内野守りたい」三塁定位置奪う! 年俸は大幅アップで一発サイン

[ 2021年12月15日 05:30 ]

契約を更改し、来季の目標である”30発”と記した佐藤輝(撮影・成瀬 徹)
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 阪神・佐藤輝明内野手(22)が14日、兵庫県西宮市内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、2600万円アップの4200万円でサインした。2年目の野手では19年近本に次ぐ2位タイの金額。来季目標には30本塁打と三塁の定位置奪取を掲げた。伊藤将司投手(25)は4400万円、中野拓夢内野手(25)は3700万円と、それぞれ大幅アップで更改した。

 数々の新人記録を塗り替えた1年にふさわしい大幅アップ。それでも佐藤輝はりりしい表情で会見に臨んだ。

 「納得の額ということで一発でサインしました。(球団からは)前半は打ったところを評価していただいたので、あとは後半、一年間通して活躍できるように来年頑張ってくれと言われました」

 前半戦だけで20本塁打をマークした一方、後半戦は59打席連続無安打と苦しんだ。失速がなければ、19年近本を上回ることも夢ではなかっただろう。

 「後半は打てなくなってしまって…。同じことをもう一回やらないように、経験を生かしていくしかない」

 24本塁打は69年の田淵を抜く球団新人最多で、今季のチームトップだった。左打者の新人本塁打記録も更新したが、飽き足らない。「右打者も超えたかった」と、86年の西武・清原が持つ新人最多31本超えを果たせず、悔しさをあらわにした。

 「来年こそは優勝を目指して。そのために自分も今年ホームラン30本と言っていたんですけど、(来季も)30本目指してやっていきます」

 すでに、気持ちは切り替わっている。今季果たせなかった大台を目標に再設定。執ような内角攻めが継続されることも想定内で「(不振の)原因はインコースかなと思うので、まずはそこを一番にやっていきたい」と克服すべき課題に掲げた。

 「内野に挑戦したい気持ちはあります。自信があるというか、守りたいポジション。誰にも負けないつもりで。そのためにも打つのは必要。両方頑張ります」

 覚悟がある。プロ入り前も希望した三塁の定位置奪取へ、改めて意欲を示した。大山が君臨していた今季は右翼が主戦場。三塁スタメンは12試合にとどまったが、矢野監督は来季に向け近本以外のレギュラー白紙を明言している。大学時代から本職としていた定位置確保の好機を、逃すつもりはない。

 「できるだけ上位を打ちたいですね。細かいところは監督が決めることなので。早めに打ちたいです」

 中軸に固定されることになれば、打線の破壊力は増す。猛虎の悲願成就には、2年目の大躍進が欠かせない。(阪井 日向)

《チーム最速の2年目30発へ》 ○…阪神生え抜き打者のシーズン30本塁打以上は85年の掛布雅之、岡田彰布まで5人が16度記録。来季、佐藤輝がプロ2年目で達成すれば、1リーグ時代の49年別当薫の2年目39本に並ぶ、73年ぶり2人目のチーム最速到達になる。なお同年、藤村富美男も46本を放ちプロ入り14年目で初の30発超え。2リーグ制以降の最速は72年田淵幸一の4年目34本で、78年掛布の5年目32本、85年岡田の6年目35本と続く。

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