火の国サラマンダーズ・石森大誠 最速155キロ「熊本のドクターK」

[ 2021年10月6日 05:30 ]

11日ドラフト会議 私マル注!サウスポー 今年は逸材ズラリ(1)

火の国サラマンダーズの石森大誠
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 今年のドラフト候補には、左投手に豊富な人材がそろう。11日に開催されるドラフト会議を前に、指名が有力な左腕を紹介する。第1回は独立リーグの火の国サラマンダーズでプレーする、最速155キロを誇る石森大誠投手(23)。

 今年から活動を開始した、九州アジアリーグ初のプロ野球選手が誕生する。熊本市に本拠を置く、火の国サラマンダーズの石森だ。「ワクワクした気持ちです。早く来てくれ、早く来ないかな、という思いでいます」と胸を高鳴らせた。

 遊学館時代の15年、夏の甲子園に出場。山形県の東北公益文科大では指名漏れを経験した。「より野球に対しての気持ちが強くなった」。昨年は、現チームの母体となった社会人の「熊本ゴールデンラークス」で主に先発を務めた。今年から在籍する火の国では5月のソフトバンク3軍との交流戦で、自己最速を3キロ更新する155キロをマークした。力強い直球を武器に抑えとして36試合に登板。2勝1敗19セーブ、防御率1・73で優勝に貢献した。特筆すべきは三振の多さで36回1/3で63奪三振。奪三振率15・61の「熊本のドクターK」に12球団から調査書が届き「率直に凄くうれしい。自信にもつながります」と話す。

 火の国では元ソフトバンクで通算182セーブの馬原孝浩ピッチングGMから指導を受けた。「大きな武器となる変化球を身につけた方がいい」と助言され、フォークを習得。「三振を取りにいく時に使います」と決め球になった。元西武捕手でベストナイン2度、ゴールデングラブ賞を2度受賞した細川亨前監督からは、捕手目線でのアドバイスに「投手から分からない、見えない角度から言ってくれて自分の引き出しになった」と感謝する。

 NPBで実績十分の指導者2人により大きく成長した石森。「年間通して1軍で試合に出られるような投手になりたい」と、プロで活躍するイメージはできている。(杉浦 友樹)

 ◇石森 大誠(いしもり・たいせい)1997年(平9)12月3日生まれ、石川県宝達志水町出身の23歳。遊学館、東北公益文科大を経て、昨年に熊本ゴールデンラークスに入団。昨秋の都市対抗予選の沖縄電力戦で152キロを記録し2回零封デビュー。Honda熊本の補強選手に選ばれたが登板はなかった。今年から火の国サラマンダーズでプレー。1メートル78、79キロ。左投げ左打ち。

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