大野豊氏 広島・誠也の打席ごとの工夫 球の捉え方も良く、効果的な2発だった

[ 2021年10月1日 07:00 ]

セ・リーグ   広島5-4阪神 ( 2021年9月30日    甲子園 )

大野豊氏
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 【大野豊 視点】広島は一番いい形の得点の仕方だった。4番の鈴木誠が効果的な2本の本塁打を放って打線をけん引し、若い小園が決勝ソロ。7回1死一塁では菊池涼が左翼線二塁打で好機を拡大し代打会沢の犠飛で一時勝ち越し点を奪うなど「つながり」を感じさせた。

 鈴木誠は9月13本塁打。打席では、ヘッドを投手よりに倒したり、バットを短くもったり、間の取り方を意識したりと打席ごとで、より工夫も見られる。加えて、下半身の使い方が良くなり、タイミングが合っている。2回の反撃のソロは体の軸をうまく回転させて左手一本で運んだ。2本目は想像以上に飛んでおり、それだけ球の捉え方が良いということだろう。

 小園の決勝ソロは完璧な一本。3打席凡退しても最後でヒーローになれる。左腕の岩崎から打ったことも自信になるはずだ。

 得点能力が上がり先発陣も踏ん張れるようになった。あとは栗林につなぐセットアッパーが安定すればより良い勝ち方ができる。(スポニチ本紙評論家)

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