「俊足になった気分」阪神・マルテ先制打 14日から好相性のヤクルト戦 敵地で“ラパンパラ”が見たい

[ 2021年9月13日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神1ー8DeNA ( 2021年9月12日    横浜 )

<D・神>1回2死三塁、マルテは先制の適時内野安打を放つ(一塁手・ソト)(撮影・大森 寛明)
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 相手4番のオースティンみたいに、ド派手な活躍はできなかったが、阪神・マルテが違った形で4番の意地を見せた。初回2死三塁、カウント2―2から今永のチェンジアップを遊撃右に深いゴロを放って激走。間一髪セーフで内野安打とし、唯一の得点となる先制点を奪った。

 「全力疾走はタイガースの象徴だから、足でもぎ取った1点だったね。あの瞬間は俊足になった気分だったよ」

 マルテの足を甘く見たのか、遊撃手・柴田が捕球後、2ステップする緩慢な動きに助けられたのは確か。正直、どんな場面でも必死で全力疾走するようなタイプでもない。ただ、ここぞという勝負どころでは、ギアを一気に上げることができるのが来日3年目の優良助っ人だ。今季の内野安打8本はセ・リーグの外国人選手でも最多となった。この回の攻撃は、1死三塁から3番・サンズが見逃し三振。無得点で終わると流れが悪くなりそうな中で、泥くさく4番の働きを果たした。

 大山も復調気配を見せる中、3日巨人戦から9試合連続で打線の真ん中に座る。11日の広島戦では0―0の6回に均衡を破る17号決勝3ランを左中間スタンドにたたき込んだ。この日の安打はこの1本だけだったが、勝負強さでは今の打線の中で際立っている。

 14日から敵地で直接対決するヤクルト戦は、セ・リーグのカード別ではいずれも最高の打率・339、5本塁打、12打点と好相性を誇る。直近の敵地戦だった7月8日も2回にスアレスから先制ソロを放っている。神宮でライバルの一つを蹴落とす“ラパンパラ”を披露することができれば、優勝は大きく近づく。 (山添 晴治)

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