慶応・前田の「夏」終わる 負傷続きの3年間 父・智徳氏に感謝「リハビリに付き合ってもらって」

[ 2021年7月26日 16:11 ]

全国高校野球選手権神奈川大会準決勝   慶応2ー5横浜創学館 ( 2021年7月26日    ひらつか )

<横浜創学館・慶応>4回途中から救援した慶応・前田(撮影・村上 大輔)
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 故障に苦しんだ高校野球生活だった。慶応のエース・前田晃宏(3年)は4回途中から2番手で登板し4回を4安打4失点。試合後は涙を流しながら振り返った。

 「去年の秋に肩をケガしてずっとリハビリに付き合ってもらってやっと治せて。夏の大会で恩返しできるなというところでまたケガしてしまって。チームのみんなにも、親にも本当に申し訳ない気持ちでいっぱいだった」

 元広島の父・智徳氏の支えもあり右肩が治った矢先。夏の大会直前、6月28日の練習試合での挟殺プレー中に右膝を痛めた。前十字じん帯の断裂と半月板の損傷という重傷だった。それでも懸命のリハビリで間に合わせ、救援としてチームのベスト4入りをけん引。「最後ここまでチームの力になれた。父と母には2人のおかげでここまでこれたよと伝えたい」と感謝した。

 「この仲間とベスト4に残れたのは嬉しかったけど、あと一歩届かなかった。まだまだ野球の世界でもっと上を目指す喜びを味わいたいと思った。大学でも頑張りたい」

 ケガを治して大学野球へ。必ずや大学野球の聖地・神宮のマウンドで躍動する姿を父に見せる。

 ◇前田 晃宏(まえだ・あきひろ)2003年(平15)8月18日生まれ、東京都出身の17歳。小1から世田谷インディアンズで野球を始める。広島・牛田中では広島ボーイズに所属。慶応では1年秋からベンチ入りし2年秋からエース。50メートル6秒0。1メートル76、74キロ。右投げ右打ち。 

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