今年の広島・九里は制球力が違う 実戦4試合連続無四球で開幕2戦目へ「制球できた球は多かった」

[ 2021年3月21日 05:30 ]

オープン戦   広島1ー2ソフトバンク ( 2021年3月20日    ペイペイD )

<ソ・広>2回1死三塁、栗原を一ゴロに抑えサムズアップする広島・九里(撮影・岡田 丈靖)
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 広島・九里亜蓮投手(29)が20日のソフトバンク戦に先発して、開幕前の最終登板を6回被安打5、2失点の好投で終えた。練習試合を含めて4試合連続の無四球投球でさらなる成長を実証。開幕2戦目となる27日の中日戦での先発が決定的で、開幕投手の大瀬良と同学年タッグでの快発進に向けて準備を済ませた。

 今春最大の収穫は大胆な投球姿勢にある。九里は、ベストメンバーを組んだ強力打線を相手にも恐れることなく、無四球を4試合連続にまで伸ばした。

 「悪いときは際どいところを狙って四球を出して、自分で自分の首を絞めている。しっかりとゾーンの中で打者一人一人と勝負していくという気持ちは常に持っている。その辺が結果につながっているのかなとは思う」

 打者23人で「3ボール」は3度あった。1―0の2回1死一塁ではカウント3―1から中村晃に右前打を許し、続く松田の内野ゴロの間に失点した。それでも、ストライクゾーンに集め続ける姿勢は変わらなかった。4回2死一塁では柳田に二盗を決められるも、フルカウントから松田を内角直球で見逃し三振。安定した制球が8奪三振につながった。

 「ある程度は今までの試合より意図している球を投げることができた。直球も変化球にしても、制球できた球は多かった」

 昨春は「四球」で評価を落とした。3月上旬に調整登板として向かった2軍戦で7四球を与え、予定の4回を投げ切れずに降板。そのまま2軍調整を告げられた。この屈辱が突然四球を連発する悪癖を見直すきっかけとなった。昨季は7年目で初めて規定投球回に到達して8勝を挙げる変身ぶり。当時の反省は、今春の充実した調整にも生かされている。

 「キャンプやオフシーズンでやってきたことを信じて、自分の投球をするだけだと思う。しっかりとした自分の球を投げられるように準備していきたい」

 佐々岡監督からは「(大瀬良)大地と九里は、しっかりと準備してきてくれたと感じる」と評価された。開幕投手・大瀬良の後を受けて、開幕2戦目の先発に向かう予定。同学年2人が互いを高め合うかのように、そろって万全に仕上がった。(河合 洋介)

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2021年3月21日のニュース