21年、阪神・青柳が「奪三振マシン」になった キャリアハイの10K「思った通りにいった結果」

[ 2021年3月21日 05:30 ]

オープン戦   阪神2ー1オリックス ( 2021年3月20日    京セラD )

<神・オ>6回2死、大山の好守に笑顔の阪神・青柳(撮影・大森 寛明)
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 阪神・青柳が「キャリアハイ」で弾みをつけた。6回2安打無失点で、公式戦を通じて自己最多10三振を奪う快投。強みのゴロ凡打量産スタイルからドクターKに姿を変え、新たな一面を見せつけた。

 「配球だったり、思った通りにいった結果が10個になった。ゴロピッチャーなんで三振は意識しないですけど取れたのは良かった」

 オリックス・宮城と競い合うように「K」を積み上げ、レギュラーシーズンで5度記録していた8奪三振を上回った。要因となったのが、多投したシンカー。13日の西武戦では制球に苦しんだだけに「シンカーでストライク取れたことによって、真っすぐだったり三振が多くなった」と、うなずいた。

 狙っていないとはいえ、昨季25・7%だったアウトに占める三振の割合が今春オープン戦は40・9%。眠っていた才能を感じさせる69球に矢野監督も「ゴロを打たすのが基本だけど、狙って三振っていうようになればランクはぐっと上がる」とスケールアップを期待した。

 シンカーを中心にスライダー、ツーシームと、操るすべてのボールも高精度。カウント有利に持ち込め、バッターに的を絞らせない。緩急のカギとなるカーブを勝負球に4回2死では太田を三ゴロ。5回1死一塁ではツーシームで杉本を二ゴロ併殺に仕留めるなど、“ゴロ投手”本来の力も発揮した。

 直球は最速148キロを計測。「それが一番大きい。梅野さんも“球は速かった”と言ってたんで」と収穫は挙げたらキリがない。「(吉田)正尚もそうですし、福田さんだったり、ヤクルトだったらそういうバッターが多い」。27日の開幕2戦目へイメージもできた。

 「過去(今年)で一番いいかなという感じ。チームが勝って、その中に僕がいればいいかなと。勝つチャンスがあるピッチングができたらいいかなと」。有言実行のマウンドへ準備は整った。(遠藤 礼)

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