「球界最年長投手」中日・山井、「経験」財産に…引き出しの多さで勝負

[ 2021年1月31日 08:45 ]

沖縄自主トレ初日からブルペン入りした山井
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 中日は30日、キャンプ地の沖縄で自主トレをスタートした。14年ぶりに古巣に復帰した球界最年長・福留に注目が集まっているが、もう1人の「球界最年長」である山井も元気だ。

 さっそくブルペンに入り、39球。「腕は(1月の自主トレで)しっかり振ってきているので、マウンドの確認程度」と心地よく汗をぬぐった。

 今年もオフは鳥取市のトレーニング研究施設「ワールドウィング」で自主トレ。「フォームの修正に取り組んだ」と明かした。昨季は救援に仕事を移したが、6試合で防御率9・00と不本意な成績。反省を踏まえ「打者目線というか、投手として出し入れをしているつもりが、打者にはそう見えない。球筋を確認し、打者が手を出したくなるように」と修正に励んだ。

 今年5月に43歳を迎えるベテラン右腕は「年齢で野球をやっているわけではない」ときっぱり言い切る。確かに若い頃と比べれば「体の違いは感じるが、気にしていない」という。逆に身体能力が落ちたことで「可動域が若い頃は柔らかすぎて難しかった。バラつきが多かったというか。それが抑えられる可能性もある」と肯定的に捉えている。

 そして、ベテランにあって若手にないものが「経験」という財産だ。山井自身も「長いことやってきたから、引き出しがある」と自信をのぞかせ、今年は新しい引き出しを「開けます!」と宣言した。

 プロ20年目の今季は久しぶりに2軍・読谷でキャンプを迎える。福留も同じく読谷スタートだ。ひそかな願いもある。福留と「球界最年長コンビ」でのヒーローインタビューだ。「2人でお立ち台に立ちたいよね。そのためにも使ってもらわないと」。40代の2人がお立ち台に上がるのは12球団を見渡しても珍しいはずだ。

 根尾や石川昂ら成長著しい若手が豊富なドラゴンズ。長年、黄金期を支えたベテランは持ち合わせた引き出しの多さを勝負にキャンプインする。(記者コラム・徳原 麗奈)

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2021年1月31日のニュース