阪神・チェン 虎でもGキラー宣言「倒さないと優勝見えない」 背番号14、G戦22勝の能見後継者だ

[ 2021年1月31日 05:30 ]

入団会見後、フォトセッションで笑顔を見せるチェン・ウェイン(代表撮影)
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 阪神の新外国人、チェン・ウェイン投手(35=前ロッテ)が30日、兵庫県西宮市の甲子園施設内で入団会見し、巨人キラーに名乗りを上げた。中日時代は通算36勝のうち9勝。巨人戦通算22勝で背番号14の前任者・能見篤史投手(41=オリックス)に続く活躍を期した。

 さわやかな笑顔にタテジマのユニホームがよく似合う。入団会見に臨んだチェンは16年ぶりリーグ優勝へのプロセスとして「打倒巨人」を掲げた。

 「歴史あるチームに入団できたことをうれしく思う。ジャイアンツを倒さないと優勝は見えてこない。ジャイアンツをできるだけ倒して、自分の力を出せるようにやっていきたいと思う」

 日米通算95勝。十分な経験と実績を背に新天地での活躍に自信をのぞかせた。04年に入団した中日では10年に13勝を挙げて優勝に貢献。11年も先発陣の中心として連覇を経験した。中日での通算36勝のうち巨人からは9勝を占める。最後に対戦した9年前とは顔ぶれが大きく違っても、「試合のコントロールの仕方は自信がある」と胸を張った。

 特に警戒するのは昨季2000安打を達成した坂本勇だ。「3割30本を残せて、走攻守そろってる選手」。対戦成績は打率・244(86打数21安打)。11年5月6日の対戦では0―0の7回に決勝打を浴びた悔しい経験もあり、強く意識した。

 新たに付ける背番号14にも“巨人キラー”の自覚をうながされた。昨季まで在籍した前任者の能見は球団左腕では江夏豊(31勝)、山本和行(23勝)に次ぐ歴代3位の22勝。継承に期待が高まる。

 14日に来日し、政府方針に沿った2週間の自宅待機を終了。春季キャンプには2月1日の初日から合流できる見込みだ。自宅では筋力量を落とさないようバイクトレーニングや可動域を意識したウエートトレーニングで備えてきた。甲子園球場の室内練習場を初めて使い、ランニングやキャッチボールなどで調整。会見前にはクラブハウスで矢野監督とあいさつし、一層気を引き締めた。

 「チームの雰囲気もそうですし、いろいろやることはありますが、監督の期待を裏切らないようにやっていきたい」。日本野球、特にセ・リーグを熟知。巨人に9年連続負け越し中の猛虎にとって頼もしい新戦力になりそうだ。 (長谷川 凡記)

 ◆チェン・ウェイン  1985年7月21日生まれ、台湾出身の35歳。台湾・高苑高から国立体育学院を経て04年中日入り。同年のアテネ五輪と08年北京五輪台湾代表。09年最優秀防御率。11年まで在籍後、12年にオリオールズ入り。マーリンズを経て、20年はマリナーズとマイナー契約も6月に契約解除。9月にロッテでNPB復帰した。1メートル83、90キロ。左投げ右打ち。

 《福留との対戦熱望》チェンは中日、メジャー、阪神で先輩にあたる中日・福留との対戦を熱望した。「お会いしたことはもちろんありますが、福留さんが先を行くという感じだった。福留さんはプロ野球界でトップクラスの選手ですし、対戦できる機会があればいいなと思っています」。中日では4年間チームメートで、以降も同じような道を歩んできた。過去の対戦は一度もなく、再会を心待ちにしていた。

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