逆襲へ闘志を燃やすオリックス榊原「誰よりも練習して来季に臨みます」

[ 2020年12月14日 08:30 ]

オリックス・榊原
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 オリックス・榊原翼投手(22)が来季逆襲へ燃えている。先発ローテーション入りを期待された今季だったが、9試合で1勝4敗、自己ワースト防御率5・19と精彩を欠いた。

 「振り返れば、オフの過ごし方が問題だったと思います。走り込みも投げ込みも足りなかった。誰よりも練習して来季に臨みます」

 誰もが真面目な男だと知っている。シーズン中のこと。大阪・舞洲にあるオリックスの選手寮「青濤館」に隣接する室内練習場で、夜遅くまで黙々と汗を流した。ファームの試合後、午後9時過ぎまで走り込みやウエート、体幹強化に励んだ。

 それでも、結果が出ない焦りは付いて回った。高卒4年目の今季は春季キャンプは1軍メンバーだったが、思うような結果を残せず開幕は2軍スタート。エース山岡が6月下旬に負傷離脱したことで登板機会が巡ってきたが…。問題は制球面。9試合計43回1/3を投げ、40四死球と荒れた。

 実は、シーズン中から原因究明と悪癖改善を模索していた。投手コーチや公私で慕う山岡ら先輩に助言を求め、投球フォームの修正を図る一方で、コロナ禍を考慮して、大阪市内のメンタル治療医師に電話受診。催眠療法にも、すがった。

 「メンタル面のカウンセリングはリラックスして投げる、と言った意味合いのことです。打者が立つと、どうしても…、ということで。今思えば、教わったことをもっとマウンドで意識してやれば、とは思いますが、そのころは焦りもあって…。気迫を前面に出す投球は自分の持ち味でもあるし、リラックスすることで、消極的な見え方もされることもあるし、バランスが難しい、と思っています」

 年明けから山岡と広島で合同自主トレ。先輩右腕の一挙手一投足に視線を送り浮上のきっかけを探る構えだ。

 「今も舞洲で一緒にやっていて、キャッチボールも1球1球、全て見てもらっています。“今のはリリースポイントが後ろ過ぎてボールに力が入っていない”とか、“逆に前過ぎる”とか細かく教えてくれます。ずっと見てくれている先輩なので、信じて付いていく。目標はやっぱり1年間、ローテーションで回ること。とにかく、チームの戦力になりたい」。6年連続Bクラスという現状打破へ、闘志全開の右腕の存在は欠かせない。(記者コラム・湯澤 涼)

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2020年12月14日のニュース