マー君 ヤンキース残留基本線 QO提示なしで全球団と交渉解禁も

[ 2020年11月3日 05:30 ]

ヤンキース残留が基本線の田中
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 大リーグは1日(日本時間2日)、フリーエージェント(FA)になった選手との独占交渉期限を迎え、ヤンキースは田中将大投手(32)に対して規定額による「クオリファイング・オファー(QO)」提示を行わなかった。田中は日本を含む全球団との交渉が解禁となったが、残留が基本線。米メディアも複数年契約での残留を予測した。また、同じくFAとなったマリナーズの平野佳寿投手(36)にもQO提示はなかった。

 ヤ軍は今オフ、残留交渉の最優先課題である、首位打者で内野手のラメーヒューにはQOを提示。だが、コロナ禍での巨額減収などによる、苦しい経営状況を示すように、田中にはQO提示は行わなかった。

 QOはFA選手に対し、今季の規定額1890万ドル(約19億8500万円)で、単年契約を求める制度。田中は13年オフに、7年総額1億5500万ドル(約162億7500万円)の大型契約をヤ軍と結んだ。今季年俸は2300万ドル(約24億1500万円)。田中が来季、エースのコール、セベリーノに続く先発3番手以降となる見立てなどから、QO規定額では高額と判断したもようだ。

 今後は日本を含む全球団との交渉が可能となる。一方で、昨年まで6年連続2桁勝利を挙げ、通算78勝46敗、防御率3・74の安定した結果をヤ軍は評価。田中もポストシーズン敗退直後に「愛着がないわけない。一選手として、人間として、本当にたくさんのものを学ばせてもらった」と愛着を示すなど残留が基本線になる。米スポーツサイト「ファンサイデッド」はこの日、QO規定額より低額での複数年契約で残留する可能性が最も高いと報じた。

 大リーグ公式サイトはFAのトップ25選手を紹介。田中は全体11位、投手では3位の評価で、移籍となれば手を挙げる球団は多いとされる。今後、本格化する交渉。まずは残留を基本線に、代理人であるケーシー・クロース氏と連絡を取りながら、決断を下す。

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2020年11月3日のニュース