広島・遠藤 7回1失点で09年マエケン以来高卒3年目以内で先発4勝 自己最多タイ9奪三振

[ 2020年10月29日 05:30 ]

セ・リーグ   広島3-2ヤクルト ( 2020年10月28日    マツダスタジアム )

<広・ヤ22>7回1失点と好投した遠藤 (撮影・奥 調)
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 積み残してきた宿題を、今季中に片付けようと頭を働かせた。広島・遠藤淳志投手(21)が見せた7回1失点の好投には、これまでの反省が詰まっていた。 試合結果

 初回がカギだった。連敗した直近2試合に、いずれも失点。初回は、過去17試合で12失点(自責10)、防御率5・29とつまずいてきた。「とにかくゾーンで勝負することを心がけた」。すると、わずか9球で3者凡退とし、直後の攻撃で一挙3点の先制点が入った。

 もう一つの課題は、制球難。カウントを整えられずに球数がかさむことで、今季の平均投球回数は6回に満たない。この日は、2与四球のみにとどめて、7回117球。8月30日の阪神戦以来、約2カ月ぶりに7イニングを投げ切った。「直球が低めに集まったので変化球が生きた」。安定した制球が、自己最多に並ぶ9奪三振にもつながった。

 今季4勝目。球団の高卒3年目以内で先発4勝したのは、9勝した09年前田健太(現ツインズ)以来だ。「今日、初回にしっかり入れたのも、これまで初回に打ち込まれたこととかを、一日たりとも無駄にせず考えてきたから。そうして1年間(先発を)守ることにつながった」。6敗も大切な糧となった。

 26日のドラフト会議では、1位・栗林(トヨタ自動車)を筆頭に即戦力投手3人が指名された。開幕から先発ローテーションを守るのは、九里と遠藤だけとはいえ、来季の立場は決して安泰ではない。「僕は使ってもらっている立場。来年は、今よりも一日一日が勝負。(手術明けの高橋)昂也さんも山口も上がってくると思う。負けられない」。全てが勉強となった今季も完走目前。予定される残りの先発登板は、最大2試合となった。

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