26日運命のドラフト…中京大中京・高橋“中日愛”強調「憧れが詰まった球団」

[ 2020年10月22日 05:30 ]

後輩たちが来年に向け動き出す姿を背にキャッチボールで身体を動かす中京大中京・高橋宏斗(撮影・井垣 忠夫)
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 最速154キロで今月26日のドラフト会議の目玉でもある中京大中京の高橋宏斗投手(18)が21日、同校で練習を公開し、改めてプロ挑戦への決意を口にした。「世代No・1」の呼び声も高い右腕は、ドラゴンズジュニア出身でもあり「中日愛」も強調。近年は「ご当地選手」を1位指名している中日も、その思いに応える可能性は高い。

 緊張気味だった表情が、少しだけ緩んだ。ユニホーム姿で会見に臨んだ高橋が、報道陣から地元の中日がドラフト1位指名する可能性があることを伝えられた時だ。慎重に言葉を選びながらも、素直に「愛」を表現した。

 「凄くうれしく思う。小さい頃からドラゴンズを見て育ってきたので縁は感じます。憧れの選手も多く、全ての憧れが詰まった球団」

 愛知県出身。小学2年から野球を始め、すぐに中心選手として頭角を現し、6年時にはドラゴンズジュニアにも在籍した。当然のように中日ファン。ナゴヤドームで躍動する選手たちに憧れを抱いた。中学、高校時代も順調に成長曲線を描き、1位候補として運命のドラフト会議を待つ。「指名されたら12球団どこでも行きたい」という姿勢ではあるが、憧れは隠せなかった。

 同じ世代の選手には絶対に負けたくない。「中森投手(明石商)は甲子園のマウンドさばきに衝撃を受けた。小林投手(智弁和歌山)の真っすぐには伸びであったり迫力を感じた。(世代No・1には)まだなりきれてない」と自己分析するが、もちろん自信はある。昨秋は明治神宮大会を制覇し、今夏の愛知県の独自大会では自己最速の154キロも計測し、頂点に立った。甲子園交流試合でも圧巻の投球を披露。昨秋から公式戦は負けなしの28連勝を決めた。

 進化を続ける理由は、飽くなき向上心だ。「マンネリ化するトレーニングは好きじゃない」と常に新しい練習方法を模索。約1時間の通学の電車内では、プロ野球選手の動画やSNSを見て勉強するのが日課だ。同じ速球派の阪神・藤浪やオリックス・山本だけでなく、カブス・ダルビッシュらメジャーリーガーまで幅広く視聴し「(動画を)見だしたら2時間とか」と笑う。

 「“世代No・1”と言われるには圧倒的な力を付けないといけない。その争いにはこだわってやっていきたい。(プロに入っても)ずっとついて来ると思う」と高橋。運命の日まで、あと4日。覚悟は決まっている。

 ◆高橋 宏斗(たかはし・ひろと)2002年(平14)8月9日生まれ、愛知県尾張旭市出身の18歳。三郷小2年から「三郷ファイターズ」で野球を始め投手兼遊撃手。6年時にドラゴンズジュニアに在籍。尾張旭東中では「豊田シニア」で3年時に全国16強。中京大中京では1年夏からベンチ入り。2年春から背番号1を背負い、秋の明治神宮大会で優勝した。1メートル83、84キロ。右投げ右打ち。

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