ヤクルト・村上 虎党黙らせた強心臓V打!応援自粛アナウンス直後に満塁機決めた セ界トップ24打点

[ 2020年7月16日 05:30 ]

セ・リーグ   ヤクルト9-5阪神 ( 2020年7月15日    甲子園 )

<神・ヤ>7回1死満塁、2点適時打を放つヤクルト村上(撮影・後藤 大輝)
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 「能見!」。同点の7回1死満塁で一塁側スタンドから阪神ファンの声援が飛んだ。審判が試合を中断し、甲子園には大声での応援自粛を促すアナウンスが流れる。ヤクルト・村上は一度、打席を外した。それでも集中力を切らさない。カウント2―2からの5球目を捉え、中前に運んだ。決勝となる2点打。「ちょっと詰まったが、いい所に落ちてくれた。(大声は)聞こえました。結果的に打てたので良かった」と振り返った。

 成長を示した。再開後の4球目はフォークをハーフスイングし、追い込まれた。5球目。「(フォークも)頭にあった」と言う。直球と、どちらにも対応できるように待ち、内寄りの144キロ直球をはじき返した。昨季は速球と落ちる球に手を焼き、143試合でリーグ最多の184三振を喫した。今季は21試合で17三振。確実に対応力は上がっており、高津監督も「相手(投手)の心理や配球を読んで、打席に入れている」と目を細めた。

 初回にも3試合連続となる先制打を右前に放ち、計3打点でリーグトップの打点を24に伸ばした。「出塁してくれる先輩のおかげ。もっと打点を増やしていければいいなと思う」。山田哲が疲労のため欠場したが、その穴を感じさせなかった。

 代名詞である本塁打からは10試合も遠ざかっている。「本当は本塁打を打ちたいんですけどね。今は調子を維持してレベルアップしたい」と一発にこだわらずに、勝負強さに磨きをかける。首位・巨人との0・5ゲーム差を維持。4番の存在感が上位にいる原動力だ。(黒野 有仁)

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