マー君「当たったことはアンラッキーだけどラッキーだった」 打球頭部直撃後、初めて心境吐露

[ 2020年7月16日 02:30 ]

オンライン会見で、打球が頭部に直撃した時のことを振り返る田中
Photo By スポニチ

 ヤンキースの田中将大投手(31)が14日(日本時間15日)、キャンプ再開後初めてオンライン取材に応じ、復帰への決意を口にした。4日の練習でライナーを受けた頭部について「今のところは全てがうまくいっている。次のステップはブルペンに入ること」と順調な回復ぶりを語った。

 軽度の脳振とうと診断され、以降は症状は全くないという。当たった瞬間を「怖かったというより、あっという間に飛んできた」と回想。「人が頭に当てる映像って怖くて見られないけど、自分のは何度でも見られる」と笑わせたが、一歩間違えば選手生命に関わる負傷だった。「当たったことはアンラッキーだけど、ラッキーだった」という言葉と、頻繁に浮かべる笑みから安どが感じられた。

 今後への影響についても「現状では大丈夫だと思っている」という。一方で、23日(同24日)に迫る開幕のローテーション入りに向けては「ステップを一つ一つ上っていくことが大事。まだ、そこまでは考えられないですかね」と慎重だ。前日にはアーロン・ブーン監督も「十分に仕上げることは難しいだろう」と見通しを示した。

 それでも、右腕の前向きな姿勢は変わらない。一時帰国中からワインドアップを試しているのも、あくなき向上心の表れ。「60試合というシーズンなので、投手の使い方、起用方法もまた新たなものが出てくるかもしれない。その中で自分ができることをまた見つけていって、チームに貢献できれば」と言葉に力を込めた。

 《コロナ禍での出場決意「仕事まっとうしたい」》3月12日のキャンプ中断後、田中は「家族にとって一番何がいいのかを考えて」と一時帰国。コロナ禍での出場決断は「簡単なものではなかった」というが「やると決めた以上はしっかりと自分の仕事を全うしたい」と意欲を示した。一方で、感染拡大が米国内で収束する兆しはなく「球団がバッチリ対策してくれているからということで、不安が軽減されることはない」と話した。

続きを表示

この記事のフォト

2020年7月16日のニュース