阪神・梅野が驚異の盗塁阻止率・833 打撃でも規定打席到達目前

[ 2020年7月16日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神5-9ヤクルト ( 2020年7月15日    甲子園 )

<神・ヤ(5)> 2回2死一、三塁、一走・坂口を刺す梅野 (撮影・後藤 大輝)
Photo By スポニチ

 もはや誰も「アウト」のコールを疑わない。阪神・梅野の右肩から放たれる“矢”が、確実に獲物を仕留めた。

 「バズーカ」が炸裂したのは2回だ。2死一、三塁で迎えた荒木の5球目にスタートを切った坂口の二盗を阻止。初回に2失点を喫し、リズムに乗れないガルシアを救う価値あるアウトをもぎ取り、ピンチの芽をつんだ。

 開幕から企図された6度のうち、5度刺殺し、驚異の盗塁阻止率・833で言うまでもなくリーグ断トツ。自慢の強肩は進化を遂げている。「4割っていうところはクリアしていきたい。試合に出る以上、理想は一度も走られないことなんで」。幾度となくチームを救ってきたものの、過去3年はずっと巨人・小林に次ぐリーグ2位に甘んじてきた。

 昨秋キャンプから従来より小さいミットにも挑戦。扱いが難しくても、よりミットの芯で捕球することが可能で素早く送球動作に移行できる。コンマ何秒の向上を求めて、現状維持を選ばなかった。

 全開なのは肩だけではない。3点劣勢の6回無死一、二塁では長谷川のチェンジアップを振り抜いて中前適時打。打撃でも貢献し続ける男は「ボーアとサンズが良い形でつないででくれたので、その流れに乗って打つことができた。ランナーを還すことができて良かった」と振り返った。

 開幕当初は併用が続いた先発マスクも、攻守で圧倒的なパフォーマンス差を見せつけ、自力で奪還。16日にも規定打席に到達だ。完全無欠の正捕手を目指す背番号44に壁は見当たらない。(遠藤 礼)

続きを表示

この記事のフォト

2020年7月16日のニュース