高卒ルーキーの打撃じゃない! 楽天・黒川、適時二塁打2本で3打点「カウント球は予想ついた」

[ 2020年6月7日 05:30 ]

練習試合   楽天8-3ロッテ ( 2020年6月6日    ZOZOマリン )

<練習試合 ロ・楽>8回1死二、三塁、黒川は右越えの2点適時二塁打を放つ(撮影・沢田 明徳)
Photo By スポニチ

 これが高卒ルーキーの打撃なのか。8回1死二、三塁からジャクソンが初球の直球に続いて投じたスライダー。楽天のドラフト2位・黒川は腰をグッとため、獲物を十分に引きつけてから思い切り引っ張った。右中間を深々と破る同点2点二塁打。逆転勝利を呼び込み「前の打者(渡辺佳)も左だったのでカウント球は予想がついた。打ち損じないように、とだけ思っていた」と冷静に振り返った。

 前日は埼玉・上尾で西武2軍との練習試合に出場。一発を放った。この日は和田とともに1軍に呼ばれて4回の二塁守備から途中出場。「今の自分をしっかりアピールしよう」と9回にも左中間適時二塁打を放ち、計3打点だ。春季キャンプから活動休止期間を挟んで5月中旬まで1軍に同行していたシンデレラボーイ。成長を存分に見せつけた。

 智弁和歌山では1年夏から5季連続で甲子園に出場。今夏の甲子園は新型コロナウイルス感染拡大の影響で中止となったが、後輩と連絡を取っているという黒川は「次のステージに向けて頑張っている後輩を見ると自分も力になる。負けていられないという気持ちになる」。先輩として堂々の2二塁打だった。

 1軍出場はこの日のみで、7日からは再び2軍で牙を研ぐ。球団では16年のオコエ以来となる高卒ルーキーの開幕1軍へ、黒川は「一日一日を大切に、がむしゃらにやる。それが近道だと思う」と誓った。

 《試合後はバッティングセンターPR》黒川は試合後のオンライン取材で、奈良県の実家で父・洋行さんが経営するバッティングセンター「王寺ドームスタジアム」をPR。全天候型のドーム式とあって「雨の日でも打てるので来てください!」と笑顔で話した。黒川は球団の活動休止中に自身のインスタグラムをスタート。実家の宣伝をするのが目的だという。バッティングセンターは新型コロナウイルスの感染拡大で営業を自粛していたが、先月16日から再開している。

 ◆黒川 史陽(くろかわ・ふみや)2001年(平13)4月17日生まれ、奈良県出身の19歳。智弁和歌山では1年夏から5季連続で甲子園に出場し、2年センバツで準優勝。高校通算34本塁打。19年ドラフト2位で楽天入団。1メートル82、86キロ。右投げ左打ち。

 ▼楽天・三木監督(終盤の逆転劇に)一人一人がいろんなことをつぶしながら(試合を)進めて逆転できた。選手それぞれの役割、強みを上手に引き出せるかな、というところをしっかりコーチと話して進めていく。

続きを表示

この記事のフォト

2020年6月7日のニュース