“2代目若大将”巨人・岡本、復帰2戦目で右方向へ特大弾!再開後初安打が決勝3ラン

[ 2020年6月7日 05:30 ]

練習試合   巨人8-4ヤクルト ( 2020年6月6日    東京ドーム )

練習試合<巨・ヤ>3回、右越えに決勝3ランを放つ岡本(投手・小川)=撮影・吉田剛
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 巨人の岡本和真内野手(23)が6日、ヤクルトとの練習試合に「4番・DH」で出場し、3回に右翼席中段へ決勝3ランを放った。左足の打撲から復帰2試合目に放った練習試合再開後初安打が、逆方向への特大弾。チームも練習試合3試合目で初勝利を挙げた。新型コロナウイルスにより延期され、19日に開幕するシーズンでも「2代目若大将」が大暴れの予感だ。

 不安も、走者も一掃した。これぞ、4番の仕事だ。同点の3回2死一、二塁。3―1と打者有利のカウントになり、岡本は狙っていた。小川が外角低めに投じたカットボールを引きつけ、逆方向へ。高く舞い上がった打球は、右翼席中段に達した。推定120メートルの特大決勝3ランだ。

 「甘い球が来たら打とうと思っていた。基本的には、センターに打ち返そうと思っている。それが今日はたまたまアウトコースだったので、ライトにいってくれてよかった」

 貫禄十分にゆっくりダイヤモンドを一周した4番を、ベンチの原監督も笑顔で出迎えた。走塁練習中に左足を打撲し、2日の練習試合再開初戦を欠場。2戦目となった前日に復帰した。ライアン打ちに「チャンスだったし、シーズンでも必ず対戦する投手なので打ててよかった」と話し、新型コロナウイルスの影響で削減され、120試合となった異例のシーズンを見据えた。

 開幕が延期され、先行きが見えぬ日々が続いたが「変わらず過ごしていた」と練習に集中。体が突っ込まないように、スローボール打ちを実践した。球速は30~40キロ。軸足である右足に体重を残し、引きつけて打つ。この日の逆方向への特大弾はその成果だった。

 ジュースとお菓子断ちも継続し、体脂肪率は17%を維持。体調管理とともに感染予防も徹底した。「手洗いがうまくなりました。前は隙間まで洗う意識はなかったですけれど、隅々まで洗いますね」。クリーンアップを1年間張るために細部まで気を使い、走者を一掃。岡本に「若大将」の愛称を譲った原監督も「らしい本塁打でしたね。滞空時間の長い、スピンの利いた、いい打撃をしたと思いますね」と絶賛した。

 6月19日。ファンが待ちに待ったプロ野球が無観客ながら開幕する。「目指すところが見えたのでやりやすい。まだまだな部分が多いですけれど、開幕までに万全にしたい。ファンの方が入った中で打ちたいですけれど、今は難しい。テレビの前で喜んでもらえるように頑張りたい」。不動の4番が、今季も塁上をきれいにする豪快なアーチを届ける。(青森 正宣)

 《昨季29%、右方向への本塁打増加》岡本(巨)は過去5年間で通算65本塁打をマーク。そのうち、右方向への一発は合計15本(右中間7本、右翼8本)となっており、全体の23%になる。これを、年度別に分けると、33本塁打した18年は右へ合計6本(右中間3本、右翼3本)しかなく全体の18%だったが、昨季は31本塁打中9本(右中間4本、右翼5本)が右方向。割合は29%までアップと反対方向への一発が増加傾向にある。

 ○…6日の練習試合では6球場で合計20本塁打が飛び出した。練習試合が再開された今月2日以降の1日ごとの本塁打数を見ると、2日が16本、3日が13本、4、5日が各14本となっており、この日が最多本数になった。

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