配慮に助けられ…「気遣いの人」川崎宗則選手だからこそ実現した電話インタビュー

[ 2020年5月1日 09:30 ]

川崎宗則内野手
Photo By スポニチ

 4月16日付の紙面に元ソフトバンクの川崎宗則選手(38)のインタビューを掲載した。企画意図を伝える段階で東京や福岡では緊急事態宣言が発令され、全国的に外出自粛要請も出ていた。この状況では移動しての対面取材は不可能。失礼と承知の上で、図々しくも電話インタビューを申し込んだが、こちらの状況を理解し「全然いいよ!やろう!」とすぐに了承してくれた。

 電話をかけると「久しぶりだね!」という明るい声が聞けた。それだけで嬉しくなった。一昨年の3月に「自律神経の病気」を理由にソフトバンクを退団。記者は07年から10年までソフトバンク担当として取材を続けてきたが、彼は「気遣いの人」だ。端正な顔立ちに明るい性格で「元気印」でもあったが、その裏では常に周囲を思いやる姿があった。

 キャンプや遠征に行けば、裏方会や同級生会を開き、感謝の思いを伝えた。06年のドラフトで高谷が入団した際にも同じ昭和56年生まれということで食事に誘い、チームメートとの関係構築に一役買っていた。昨年は台湾プロ野球で選手兼任コーチとしてプレーしたが、今年は無所属。「ムネリンは元気してる?」と聞かれることも少なくなく、それもまた球界内での人望の厚さと思っていた。

 昨年途中に右肩を痛め、現在はリハビリをしながらトレーニングを継続している。今年で39歳になるが、今後の台湾球界再挑戦の思いも口にしていた。どこの国であれ、またユニホームを着て躍動するところを見たい。電話インタビュー後には外出自粛の中、自宅で行うトレーニングの様子を撮影した写真を何枚も送ってくれた。彼らしい配慮に助けられ、当日の紙面には多くの写真を並べられた。

 電話インタビューを快諾し、全面協力してくれた所属事務所の「11 aside」さんにもこの場を借りて、お礼を申し上げたい。
(川手 達矢)

続きを表示

2020年5月1日のニュース