阪神・大山 今春“虎1号”!マルテとの三塁争い猛アピール

[ 2020年2月5日 05:30 ]

宜野座キャンプ ( 2020年2月4日 )

<阪神春季キャンプ>大山はシート打撃で“虎1号”を放ちナインとハイタッチ(撮影・平嶋 理子)
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 阪神の大山悠輔内野手(25)が宜野座キャンプ第1クール4日目の4日、シート打撃で今季の“虎1号”を含む2安打を記録した。マルテとの三塁争いにおける強烈な「先制パンチ」。経験を積んだ昨季からのさらなる飛躍へ、期待が膨らむ上々の滑り出しとなった。

 さらなる飛躍を期待せざるを得ない、そんな“初陣”だった。大山が、シート打撃でチーム唯一の本塁打を含む2安打を記録。内容のともなった、文句なしの結果だった。

 「ホームランという結果は自信にはなりますけど、“なぜ打てたのか?”“こういう形だから打てたんだ”ということを明確にすることを大事にしたい。映像や写真を見て確認したいと思います」

 極めて冷静に振り返った一発は、走者なしの第2打席に生まれた。カウント1―1から馬場が投じた3球目。落ちきらなかったフォークを奇麗に振り抜くと、美しい放物線が左翼芝生席に着弾した。

 再び走者なしの第3打席では、1ストライクから、望月のやや内角寄り148キロを中前へ低いライナーで弾き返した。横山の直球に押された第1打席の浅い中飛から修正。「差し込まれてアウトになった後どうだったかをイメージして、修正できたのは良かったです」。パワーと柔軟な対応力が、ぎゅっと詰まった3打席だった。

 昨年はタイミングを取る際に左足を上げるパターンとすり足を使い分けていたが、今キャンプはすり足のみ。比較的ブレの少ないフォームに終始している。また、この日の午前中のフリー打撃でストレートマシンと対峙(たいじ)した際には、マウンドとの距離を詰めるように打席に立ち、スピードボールの対応に励んでいた。

 全試合出場の翌年もシビアな定位置争いに身を置く今キャンプ。「調整とか言ってられる立場じゃない。持っている力を全て出し切るぐらいじゃないといけない」。慢心は一切ない。打撃はもちろん「やって当たり前」という早出特守は毎朝欠かさず行っている。

 矢野監督からは「あまり変化球も見てないし、そんなに簡単に打てる感じ(状態)ではないと思うけど、その中でもしっかりした内容のバッティング」と評価されたが、表情を引き締めたまま言葉を続けた。「良い時でもほんのちょっとしたことで崩れるのがバッティング。最低でも継続しつつ、それよりもレベルアップしていきます」。進化のため挑戦を続ける4度目の春季キャンプ。文句なしのスタートを切った。(巻木 周平)

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