2・1厳戒キャンプイン新型肺炎“守備シフト”ヤクルト青木「マスクしても防げるか…」

[ 2020年1月31日 05:30 ]

<ヤクルトナイン・沖縄入り>マスク姿で那覇空港に到着した青木(撮影・村上 大輔)
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 新型コロナウイルスによる肺炎が拡大する中、2月1日のキャンプインを控えてヤクルト、楽天、ロッテ、オリックスが30日、それぞれのキャンプ地に入った。観光地の沖縄で行うヤクルトは、ほとんどの選手がマスクを着用して那覇空港に到着。予防対策として、浦添のキャンプ地にはオゾン脱臭機の「エアバスター」をロッカーなどに7台設置し、細心の注意を払う。

 那覇空港に到着したヤクルトの選手、スタッフらは約9割がマスクを着用して到着ゲートをくぐった。新主将の青木は「マスクは必需品だよね。(マスクを)しても防げるかという感じだけど…。空港でもなるべく着けようと思って」。選手は球団から義務づけられたわけではなく、自主的に予防策を講じた。

 中国・武漢市を中心に新型コロナウイルスによる肺炎が広がり、終息の兆しが見えない。厚生労働省は29日に武漢市から帰国した日本人3人が検査で陽性となったと発表。離島や2月途中から行う球団も含め、プロ野球9球団がキャンプを張る沖縄は中国からの観光客も多く、「対岸の火事」ではない。空港職員やレンタカー店の従業員など、マスクをしている姿も多いが、根本的な解決策は不明で「見えない敵」におびえるしかない状況だ。

 それでも可能な限り対策を立てるしかない。ヤクルトは昨年、インフルエンザ対策として導入した1台19万2000円(税抜き)のオゾン脱臭機「エアバスター」の再投入を決めた。この日、浦添市の球場の監督室を含めたロッカーに5台、食堂に1台、ウエートトレーニング室に1台の計7台を設置。東京消防庁が管理する救急車約300台に設置され、炭疽(たんそ)菌テロ対策として自衛隊にも納入されているもので、販売する三友商事関係者は「新型のウイルスでデータがない分、効果があるか断定はできないが、リスクを軽減するため」と話す。球団は2軍キャンプ地の宮崎県西都市の球場や神宮クラブハウスにも導入を決めた。中日も今キャンプから導入する。

 「厳戒態勢」の中、2月1日からキャンプが始まるが、小川淳司GMは「練習中にマスクをするわけにはいかない。あとは手洗いとうがいをするしかない」と祈るように話した。

 ≪沖縄県も注意喚起≫沖縄県では新型コロナウイルスの感染拡大に備え、対策本部会議を開くなど対応を進めている。県関係者は「手洗いやうがいなどは極力してほしい」と呼び掛けた。ホームページ上では「新型コロナウイルス関連肺炎について」という項目をつくり、中国へ渡航する場合や院内感染対策などを記し、注意を喚起している。

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