阪神 近本は3倍増!2年目野手最高額に 妻に感謝「もう少し、自分のものを買ってもいいと思う」

[ 2019年12月7日 05:30 ]

契約更改交渉を終え、会見で自身の盗塁王のタイトルを記念したタオルを手にポーズをとる阪神・近本(撮影・坂田 高浩)
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 阪神の近本光司外野手(25)が6日、西宮市の球団事務所で契約更改に臨み、3000万円増の年俸4500万円でサインした。2年目の年俸としては阪神では13年の藤浪に並ぶ最高タイで、野手に限れば99年の中日・福留を抜いて球界最高となった。

 初めての契約更改を終えた近本は満面の笑みだった。一気に今季年俸が3倍に膨らむのはプロ選手ならでは。「素直にうれしかったです。シーズンを通してけがなく、1軍に1年間いられたのが、一番よかったと思う」

 阪神でも13年の藤浪に並ぶ最高額となった。01年の新人王&盗塁王を獲得した赤星憲広氏(本紙評論家)と、16年の新人王だった高山の、両先輩の4000万円をあっさりと超える高評価だ。

 142試合に出場して打率・271、9本塁打、42打点。36盗塁をマークして盗塁王に輝いた。シーズン159安打は長嶋茂雄(巨人)が保持していたセ・リーグ新人最多安打(153安打)を更新。新人王こそヤクルト・村上に譲ったが、新人特別賞を受賞した。

 パパとしての自覚も大きな原動力となっていた。昨年3月に結婚した未夢夫人との間に、今年7月に第1子となる長女が誕生していたことを会見で明かした。

 「家族も増えて、守るべきものというよりは自分の仕事を果たさないといけない責任感も芽生えた。子どもに自分が野球をしているところを、ずっと思い出として残るぐらいまで野球をやりたいと思っている」

 昇給分の使い道について「自分は野球以外で投資することはないです」とし、その上で未夢夫人への感謝を口にする。「今年1年、生活も変わって一緒にいる時間も少なくなってきて、辛い部分もあったと思うんですけど、よく耐えてくれたなと。妻の好きなものを買ってもらいたい。娘のものを買って満足しているので、(未夢夫人は)もう少し、自分のものを買ってもいいと思う」

 地元・淡路島から声援を送ってくれるファンの存在も大きかった。今後は社会貢献活動も視野に入れていく。「2年連続の盗塁王を狙いたい」。誰かを喜ばせるために…。この思いをエネルギーとする近本は、まだまだ進化する。(長谷川 凡記)

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2019年12月7日のニュース