阪神 藤浪 2千万円超ダウン「価値のある0勝にしないといけない」

[ 2019年12月7日 05:30 ]

契約更改交渉を終え、会見をする阪神・藤浪(撮影・坂田 高浩)
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 厳しい1年を象徴する現実が突きつけられた。阪神・藤浪晋太郎投手(25)は、減額制限(1億円以下は25%)いっぱいとなる2100万円ダウンの年俸6300万円でサイン。キャリア初の未勝利に終わった今季からの巻き返しへ、決意を言葉に込めた。

 「年俸は(活躍の有無が)顕著に出るので。悔しいシーズンだったというのがあらためて金額にも出ますし、プロ野球はそういうものなんで」

 金額がすべてではなくても、自身最高だった16年の1億7000万円から半分以下にまで下がった。ワーストの1試合登板、1軍の戦力として貢献できなかった1年に「キャリア初めての0勝という年だったので。1軍も1試合しか投げてないですし。悔しいですし、しっかりやらないと」と重くうなずいた。

 ただ、屈辱に打ちひしがれ立ち止まっているわけではない。1年を振り返った後、すぐに視線を“前”へ向けた。「ここ数年、ずっと成績出せてないので(来年は)しっかりローテーションに入って1年間投げる。それが先発の仕事なので、しっかり長いイニング投げる、それをできるように」。高卒1年目からローテーションの柱として3年連続2桁勝利を挙げた躍動、投手陣をけん引する姿をチーム、ファンが待っている。

 秋季キャンプでは山本昌氏から指導を受け、9日からは沖縄で米国の施設「ドライブライン」による動作解析も行う予定で、「いろいろ勉強したり、やったりして、充実したオフを過ごしたい」と静かに力をためる。

 「やり直すのももちろん、数字出さないといけないので。この1年間、0勝だったので。価値のある0勝にしないといけない」。文字通り「0」からのスタートとなる2020年は、藤浪晋太郎の底力を見せる1年だ。
(遠藤 礼)  

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2019年12月7日のニュース