広島 佐々岡新監督、V奪還&日本一へ「全身全霊を捧げる」

[ 2019年10月8日 05:30 ]

就任会見で抱負を述べる広島・佐々岡新監督 (撮影・奥 調)
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 広島は7日、佐々岡真司新監督(52)の就任を発表した。推定年俸7000万円で、契約は単年更新の形式。会見では救援を中心とした投手陣の強化を喫緊の課題に挙げ、V奪還と日本一に向けて「全身全霊を捧げたい」と決意表明した。初仕事として国内フリーエージェント(FA)権を持つ3選手を慰留していたことも判明。ラグビー日本代表よろしく「ONE TEAM(ワンチーム)」で大目標に突き進む。

 広島市南区の球団事務所で開かれた就任会見。チームカラーの赤色のネクタイで臨んだ広島球団20代目(17人目)の佐々岡新監督は「大役を任され、心引き締まる思い。今季の経験を反省し、来季のV奪還と日本一を目指して全身全霊を捧げたい」と決意を示した。

 喫緊の課題には投手陣、とりわけ勝ち試合の終盤を担う救援陣の強化を挙げた。松田元オーナーも「3連覇は(盤石な)7~9回があったから。立て直さないといけない」と強調。会見前に出向いた就任あいさつで認識を共有し、1軍投手コーチを務めた今季の反省を言葉に込める。

 「先行しても逃げ切れず、逆転負けが多かった。V逸の要因だと思う。全体を充実させる中で、終盤の投手を強化していきたい」
 球団創生期に通算197勝を挙げた故長谷川良平氏が1965年から67年まで指揮を執って以来、広島で53年ぶりに誕生した投手出身監督。「コミュニケーションを取りながら…が自分のスタイル」として、ラグビー日本代表さながらの組織運営方針を掲げた。

 「投手と野手、レギュラーとベンチに控える選手、みんなで勝つ喜びと負けた悔しさを共有できるように、一体感のあるチームづくりを心掛けたい」

 既に行動を起こしていた。国内FA権取得で去就が注目される会沢、菊池涼、野村の3人を電話で慰留。選手の立場を考え、会見では敢えて事実を伏せたが、会沢が明かしたことで「僕の気持ちは伝えた」と認めた。佐々岡流のコミュニケーション。初仕事だった。

 選手で18年、コーチで5年。広島一筋に汗を流した52歳は「自分でいいのか」という不安を打ち消し、大役指名に奮い立った。門外漢の攻撃面は「コーチとしっかり話をしながらやっていきたい」と背伸びはしない。

 「Bクラスに終わったが、優勝できる戦力だと思う。うまく生かして恩返ししたい」

 投手を中心とした守り勝つ野球を継続し、「ワンチーム」となってV奪還に挑む。(江尾 卓也) 

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