DeNA 上茶谷で2位死守 「燕キラー」健在 両リーグ新人最多タイの7勝目

[ 2019年9月15日 05:30 ]

セ・リーグ   DeNA7―4ヤクルト ( 2019年9月14日    横浜 )

お立ち台でタオルを掲げるソト(左)と上茶谷(撮影・島崎忠彦)
Photo By スポニチ

 ボールが荒れる。それでもDeNA・上茶谷はお構いなしに全身全霊を込めて腕を振り続けた。5回で102球、4安打5四球も1失点。熱い思いが込められたボールはそう簡単に打たれなかった。

 「思い切って腕を振って出し切ろうと。その結果、球がバラついたけど…。一人一人に全力で投げた」。3回2死満塁で山田哲を148キロ直球で空振り三振。1点リードの5回無死一、二塁では、山田哲からの中軸を3人で斬った。自身の連敗を3で止め、7月30日のヤクルト戦以来46日ぶりの白星。今季7勝目は西武・松本航に並んで両リーグの新人トップとなった。ヤクルト戦も4勝目と「燕キラー」は健在だ。

 教訓が身に染みた。前回登板の7日の中日戦は自己最短の1回2/3を6失点でKO。ラミレス監督に「初回から(力を)出し切っていかないと」と厳しく指摘され、降板する際には内野手の輪の中で主将・筒香からも「腕が振れていないぞ」と言われた。投手の原点は何か。上茶谷はしゃにむに腕を振ることで、白星を手繰り寄せた。

 「出力を上げた時にもボールをコントロールできるように。それが課題」。デーゲームでは首位・巨人が広島に黒星。DeNAは敗れれば3位転落となる試合に勝利し、巨人とのゲーム差を4・5に縮めた。若さと勢い。上茶谷がチームに大きな活力を与えた。 (鈴木 勝巳)

 ≪代打の代打的中≫ラミレス監督の積極采配が的中した。1点リードの6回無死満塁で左腕・石川に右の伊藤裕を代打起用。相手が石山にスイッチすると、「代打の代打」で左の佐野を打席に送った。「想定内だし準備はしていた。彼はヤクルトの右投手にいい結果を残してもいる」。佐野は「必死に食らいついた」と期待に応えて右前適時打。この回5点のビッグイニングを呼び込んだ。

続きを表示

この記事のフォト

2019年9月15日のニュース