侍J・稲葉監督 “韓国の大谷”を警戒 代表候補の20歳・姜白虎「コンパクトでいい打撃」

[ 2019年9月8日 19:31 ]

韓国プロ野球のKT―SK戦を視察した侍ジャパンの稲葉監督、建山投手コーチ、井端内野守備走塁コーチ
Photo By スポニチ

 侍ジャパンの稲葉篤紀監督(47)は8日、韓国プロ野球のKT―SK戦を視察した。KTの3番・姜白虎(カンベクホ)外野手(20)は高卒2年目ながら代表候補。初回に左犠飛し、3回には鋭い右前打を放つなど、1安打1打点1四球で5―0の快勝に貢献した。打ったのはいずれも初球で「非常にコンパクトでいい打撃をしていますね。初球から振っていける、捉える能力がある。積極性という意味でも好打者だなという印象を持ちました」と稲葉監督も警戒を強めた。

 ここまで打率・338、13本塁打、60打点。17年ドラフトの全体1巡目でソウル高から入団した。高校時代は投手や捕手も務め、投げては直球は150キロを超え、スライダーは140キロ台。「韓国の大谷」として二刀流での育成も検討されたほど。昨年は新人記録を破る29本塁打、打率・290、84打点で新人王に輝き、韓国球界を背負って立つと期待される若手の一人だ。「若い選手は一本ヒットを打つと乗っていけるところもある。当然代表に入ってくればマークする打者の一人だと思います」と続けた。

 1週間の韓国視察はこの日で打ち上げた。4試合8チームをチェックした。「投手は制球が非常に良く、ゾーン内で変化、緩急を付けてくる。打者は長打というよりは、コンパクトにしっかり振ってくる」とかつては派手で大味にも映っていた韓国野球のイメージは、細かく守り勝つ野球に変わったという。「自分の目で直接見られて良かった」と確かな収穫を口にした。

 視察予定だった試合が台風の影響などで2試合流れるなど、NCと斗山の2チームは直接見ることができなかった。「強いて言うなら、投手はそんなに数多く見られなかったのは残念」とも振り返るが、11月のプレミア12のグループリーグで日本と韓国は別組で、その戦いぶりは確認できる。「予選を戦っていく中での映像、データは見続けていきます」と警戒は怠らない。

 打撃コーチを務めた前回15年は準決勝で敗れた因縁の宿敵。「前回のプレミアでは日本は韓国に準決勝で負けた。お互い勝ち上がっていく中で、いい試合をやっていきたいと思います」と来たるべき決戦の時を見据えた。

続きを表示

2019年9月8日のニュース