【岩手】一戸エース・西野「最高の財産になった」 大船渡にコールド負けも前向く

[ 2019年7月18日 13:12 ]

第101回全国高校野球選手権 岩手大会 3回戦   大船渡10―0一戸 ( 2019年7月18日    花巻 )

 ヒットは打てなかった。出塁できたのは四球の1人だけで6回コールド負け。でも、一戸のエース・西野(3年)はさわやかな笑顔を見せて言った。

 「楽しかった。対戦できて、今までの人生にないくらい最高の財産になりました」

 1番・一塁で先発出場し、0―5の4回からマウンドへ。「もう少し(佐々木に)対抗できれば…。満員のスタンドで、いつもと違って力を出せませんでした」。大船渡の打線の勢いを止められずに5失点。ただ、悔いは少しもなかった。

 昨秋の県大会2回戦では、7回コールド負け(1―11)ながら佐々木の直球をタイムリーヒット。「あのときも150キロは出ていたけど、当てられた。でも、ひと冬で凄く成長していて、切れも伸びも違う。当てられませんでした」。3打席3三振。初回の空振り三振は151キロだった。

 西野は大会直前に左手有鉤(ゆうこう)骨を骨折。本来なら試合には出られる状態ではなかった。それでも出場を直訴。「最後なので気合いと根性で。でも、今日は楽しくて痛みも忘れてた」。最後の夏の終焉(しゅうえん)。佐々木との対戦は、西野にとって夢の時間でもあった。

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2019年7月18日のニュース