オリックス由伸、圧巻9回1安打零封「まだまだいける感覚だった」

[ 2019年4月4日 05:30 ]

パ・リーグ   オリックス0―0ソフトバンク ( 2019年4月3日    京セラD )

先発登板し好投を続ける山本(撮影・後藤 正志)
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 オリックス・山本は9回裏の無得点を見届け、無念の表情を浮かべた。開幕4連勝中の強力打線をわずか1安打に抑えても、援護点がなければ勝利には届かない。悔しさを押し殺し、延長戦は応援に回った。

 「相手もいい投手なので、こういう日もあるかな、と。ノーヒットノーランは意識していなかったし、粘り負けするわけにいかないので、それがいい結果につながった」

 内容は圧巻だった。先発は新人だった17年10月9日のロッテ戦以来、541日ぶり。初回先頭の牧原を152キロの直球で中飛に仕留めてリズムに乗った。4回はヘルメットが吹き飛ぶほど豪快に強振してきた柳田を落差のある142キロのフォークで空振り三振。テンポよく試合を進めた。

 難所は8回だ。安達の失策から得点圏に走者を背負った1死二塁。球団では12年10月8日のソフトバンク戦での西勇輝以来のノーヒットノーランへ期待が高まった中、松田に左前打。左翼・佐野の好返球による本塁補殺に救われた。きっちり気持ちを切り替えて後続を断ち、1安打無失点で9回を投げ抜いた。

 1軍での9回100球は自己最長で最多。スタミナ面の心配など吹き飛ばし、9回に牧原に投げた速球は150キロを計測した。「まだまだいける感覚だった」。頼もしい言葉に西村監督は「あれだけの素晴らしい投球。勝たせてあげないとダメ。野手は何やっているんだ…と言われても仕方ない」とわびるしかない。12球団で唯一の未勝利は続いても、「救世主=ヨシノブ」を強く印象づけた。(鶴崎 唯史)

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2019年4月4日のニュース