根尾「藤原に負けない」藤原「タイトル争う」そろって始球式 原点からの誓い

[ 2018年12月28日 05:30 ]

始球式を務めたロッテ・藤原と中日・根尾(撮影・高橋茂夫)
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 「NPB12球団ジュニアトーナメント2018」が27日、札幌ドームで開幕し、ロッテ・ドラフト1位・藤原恭大外野手(18=大阪桐蔭)と中日同1位・根尾昂内野手(同)が始球式を行った。12年の同大会に出場した2人にとっては原点。この経験を生かして切磋琢磨(せっさたくま)してきた経験から、プロでもしのぎを削り、タイトルに絡む活躍を誓った。

 2人が参戦した12年と同じ札幌ドーム。プロ野球選手が戦う本拠地に足を踏み入れて目を輝かせる姿は6年前と変わらない。大阪桐蔭の制服姿で登場した藤原と根尾は、あの頃の自身の姿に選手たちを重ね、2人そろって白球を投じた。

 根尾 自分たちが出た時は(登録人数が)18人だったが、今回は16人。野球をやる子供が少なくなってきている。プロの野球を見て野球をしたいと思ってもらえるような選手になりたい。

 藤原 自分もまだまだ下手なので向上心を持ってプロの世界でも活躍して、そういう憧れられる存在になれたらいいなと思う。

 自らが成長するきっかけとなる大会だからこそ、選手の気持ちに応えて全力投球する準備を進めていた。登場する前のブルペンでは制服姿で全力投球。だが、最速150キロの二刀流・根尾、外野手ながら最速144キロの藤原が、捕手役の小学生相手に全力投球は危険と判断し、投球距離も近かったことから、「全力で投げるかどうかを相談していた」という根尾は「2人でスローボールを投げました」と笑顔で話した。

 オリックスJrの一員としてこの大会で本塁打を放った藤原は、小6ながら128キロをマークした元中日Jrの根尾を「いいライバルで凄く自分を高めてくれた」と感謝する。年明けの入寮前に顔を合わせるのはこれが最後。藤原は「(プロでは)まだ入ったばかりで2人は下の下だが、お互い力をつけて最終的にはそういう(タイトル争いができるような)形になればいい」と力を込めた。

 ロッテと中日は来年2月に練習試合が1試合(14日)、3月にオープン戦4試合(2、3、9、10日)が組まれている。「リーグが違うので、試合ができるとしたら(交流戦か)そこくらい。負けたくない」と根尾。永遠にかけがえのない仲間であり、ライバル。原点の地から2人は新たな誓いを立てた。(東尾 洋樹)

 ▽NPB12球団ジュニアトーナメント 「プロ野球選手への夢」という目標をより身近に持てるように、とのコンセプトでスタート。05年12月に福岡ドームで第1回大会が開催され、年末恒例となっている。地域性を考慮した上で12球団が推薦、編成した小学5、6年生による軟式野球のチーム(16選手)が、プロと同じユニホームを着て日本一を争う。監督は各球団OBが務める。今年が14回目で、これまで中日、巨人が最多の3度優勝。

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