輝星 9・5韓国戦先発の可能性浮上「甲子園の時より状態は良い」

[ 2018年8月31日 05:30 ]

永田監督(左)が見守る中、キャッチボールする吉田(撮影・吉田 剛)
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 U18アジア選手権(9月3日開幕)に出場する高校日本代表は30日、試合会場となるサンマリン宮崎で初練習を行った。甲子園大会での連投による疲労を考慮され、別メニューで調整していた吉田輝星投手(3年=金足農)は、31日に行われる宮崎県高校選抜との壮行試合で代表入り後初めて実戦で投げる予定。大会本番では5日の1次ラウンド・韓国戦に先発する可能性も浮上した。

 ようやく代表メンバーと一緒に練習できた。代表招集後、別メニュー調整を続けてきた吉田はため込んでいた力を発散させるかのように精力的に動いた。

 「調子は上がってきている。甲子園の時より状態は良い」

 今夏の秋田大会から甲子園決勝まで1517球を投げたことを考慮し、疲労回復を優先させた永田裕治監督も「(投げたい気持ちを)抑えながら理学療法士さんと相談してここまできた。順調にきている」と本隊合流にゴーサインを出した。この日は約70メートルの距離で今合宿初の遠投。最後は約20メートルに距離を詰めて「試合で使えるくらいの強度」で投げ込んだ。正捕手・小泉ともキャッチボールして球筋を確認し、野手陣が行ったロングティーにも飛び入り参加した。

 きょう31日に行われる宮崎県高校選抜との壮行試合で代表でのデビュー戦が予定される。永田監督は「投げても1イニング」と話し、中継ぎでの登板。吉田も準備万端だ。滑りやすいとされる大会使用球の対応策も練っており「遅くて落ちるツーシームはずっと使っているが、今回の球だと速いのもいけそう。甲子園でもほとんど投げていないので使ってみたい」と高速のツーシームを試投する。

 壮行試合から中4日となる、9月5日の1次ラウンド・韓国戦に先発する構想も浮上。昨年のU―18W杯で決勝進出を阻まれた宿敵を、最速150キロを誇る右腕の速球でねじ伏せる。「ここまでチームに迷惑を掛けて調整に時間を割いた。その分、いつも以上の投球をしたい」。蓄えたパワーを解放するときが来た。 (松井 いつき)

 ○…この日の練習は当初30分の予定が、選手の要望で延長され約2時間行われた。練習後には指揮官の計らいで記念撮影タイムに。マウンド上にいた吉田と中堅の藤原が、今夏甲子園で一躍有名になった刀を抜く「シャキーン」ポーズを一緒に決めた。藤原が「(刀を抜く手は)こっちでいいの?」と吉田に聞くなど、和気あいあいとした雰囲気だった。

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