【三重】白山、部員5人から6年で頂点 10年連続初戦敗退のチーム変えた

[ 2018年7月26日 05:30 ]

第100回全国高校野球選手権記念三重大会決勝   白山8―2松阪商 ( 2018年7月25日    四日市霞ヶ浦 )

初出場を決め、歓喜の表情で駆け出す白山ナイン
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 公立の白山(はくさん)が春夏通じて初の甲子園出場を決めた。東拓司監督は「選手たちは凄い」と感慨にふけった。

 07年から10年連続で三重大会初戦敗退。監督に就任した13年4月には、部員は新入生1人を加えてたったの5人。一度退部した選手に復帰を呼びかけて夏の大会出場にこぎつけたがコールド負け。学校の出陣式でも「出るのやめたら。どうせ負ける」と言われる始末だった。それでも昨夏に2勝を挙げ、今年は年160の練習試合で力をつけた。

 三重県中部にある同校。最寄り駅まで自転車で30分かかる。ただグラウンドは広い。甲子園と同じ距離にポールを立て、フェンスを目がけてフリー打撃を行う。5回1死満塁で走者一掃の左越え二塁打を放った3番・有森は、監督に「思い切って振ってこい」と送り出され打撃練習の成果を出した。野球少女だった川本牧子部長を、ナインは「先生を甲子園に連れていく」と発奮。試合後に優勝旗を手渡された川本部長は「本当にうれしい。甲子園も頑張ってほしい」と感激。負け続けた日々と別れを告げ、聖地へ乗り込む。(田中 貴久)

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2018年7月26日のニュース